【中小企業の銀行対策】年末資金の準備を今から始めるべき理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、年末資金の準備を今から始めるべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 年末は金融機関の審査に時間がかかる
2 年末繁忙期に備えて必要な資金を前倒しで調達する
中小企業経営者の皆様、どうぞ、ご一読下さい。
1 年末は金融機関の審査に時間がかかる
今日は、11月2日で、実質的には、土日の暦の並びの問題で、今日が10月月末でした。
経理担当者は、取引金融機関への月次約定返済を含めた月末支払を終えて、お客様からの入金を確認して、売掛金の入金消し込みを完了させてひと段落という1日の終わりです。
今日、11月2日は、10月の実質月末であるのと同時に、11月スタートの日でもあります。
ふとカレンダーに目をやると、今年もあと2ヶ月であることを痛感させられます。
誠に、年月の経つはあっという間です。
11月スタートということになると、もう12月、年末がもう目前です。
どの業種、業態でも、12月年末は資金の出入りが忙しくなる時です。
また、業種、業態によっては、かき入れ時を前にして、原材料を普段より多く仕入れたりすると、年末資金が必要となります。
かといって、年末資金が必要となるのは、多くの中小企業でも事情は似たり寄ったりなので、金融機関の融資審査には時間がかかってしまいます。
特に、中小企業、小規模事業者の駆け込み寺というべき政府系金融機関である日本政策金融公庫は、審査が順番待ちとなります。
メインバンクのように、特定の担当者がいないため、融資先の個別の事情や特徴をつぶさに認識されていないことから、どうしても公庫の審査は「うちだけ優先して融資実行をお願いします」というわけにはいきません。
また、民間金融機関でも、特にメインバンクであれば担当者が融資先の状況を把握してはいるものの、金額が大きかったり、正常先であっても「ギリギリ正常先」であったり、プロパー資金であれば、営業店(支店等)での稟議承認とはならず、本部の与信所管部署(融資部や審査部等)の審査役や調査役の厳しいチェックを受けなければならなくなります。
特に、多くの金融機関で本部与信所管部署には、審査畑のベテラン審査マンが配置されることが多いように見受けられるので、「今までならこれほどまで細かい点まで指摘を受けることがなかったのに」と営業店担当者や営業店融資役席が困り果ててしまうこともなきにしもあらずです。
金融機関の本部営業推進部署では、金利上昇を追い風にして、「どんどん、融資残高を増やせ」と営業店プレッシャーをかけていますが、いわばブレーキ役というべき与信所管部署の審査も厳しくなっているのです。
中小企業経営者は、「年末資金はまだまだ先でも大丈夫」と先送りすることなく、年末だからこそ、金融機関の与信審査には通常以上に時間がかかってしまうことを理解しておく必要があるのです。

2 年末繁忙期に備えて必要な資金を前倒しで調達する
年末まで2ヶ月を切ってくると、年末年始の休業期間ももう目前です。
特に、明日を含めると、11月には2日の祝日が存在します。
祝日は土日同様、金融機関の与信審査は止まってしまいます。
また、信用保証協会の保証付となると、協会の保証承諾まで2週間程度要することも容易に想像されます。
メインバンクに打診、メインバンク営業店の店内協議で2、3日、保証協会の保証承諾までさらに2週間、保証承諾を頂いてメインバンクでの本部与信書簡部署を含めた稟議手続きにプラス1から2週間と、スムーズに審査が流れていっても、与信審査には丸っと1ヶ月の日数が必要となります。
その途上で、試算表や資金繰り表だけではなく、別途必要な書類のリクエストがあるかもしれませんし、「あと2ヶ月あるやんか」と鷹揚に構えていると、年末資金であるにもかかわらず、「社長、実行は年明けになります」ということにもなりかねません。
日頃、多忙を極める中小企業経営者だからこそ、年末年始くらいは、仕事や会社のことをリセットして、のんびり過ごして頂きたいと北出は考えています。
気持ちよく年末年始を過ごすためにも、年末資金の準備は早め早めで、先手先手で動くことが重要なのです。

