【中小企業経営者の心得】お客様への請求書を丁寧に取り扱うべき理由とは?

今日は、中小企業経営者の心得として、お客様への請求書を丁寧に取り扱うべき理由について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 請求書はお客様に支払をお願いする書面である
2 請求業務は経理部門の中で重要な仕事である

どうぞ、ご一読下さい。

1 請求書はお客様に支払をお願いする書面である

今日は10月28日で、2025年10月も月末が近づいてきました。
多くの中小企業では、月末締切でお客様各社に請求書を送付するタイミングです。
B to Bの商いでは、納品の都度、納品書を切りますが、請求書は、締日に一括して起票して、お客様に郵送もしくはメールにて送信するのが通例です。
本来、売上計上の基準は、役務の提供ベースなので、納品の度に売上計上すべきですが、多くの中小企業では、請求書の起票と同時に、1ヶ月間の売上を計上するのが大半です。

そもそも、請求書は、お客様に対して、「おカネを支払って下さいよ」とお願いする書面です。
取引の力関係上、多くの中小企業では力関係が弱いため、お客様に「おカネを支払って下さいよ」とお願いする書面は細心の注意が必要です。
金額など請求書に誤りがあれば、お客様の心証を汚すことさえ懸念されます。

経理部門では、月末は業務が集中するので、ついつい請求業務が流れ作業になってしまいがちですが、本来、請求書の送付に当たっては、担当者が起票したものを役職者がチェックを行うようなダブルチェックが働くような経理部門の体制が必須です。
このように、請求書の送付には、細心の注意を払うことが必要なのです。

【中小企業経営者の心得】お客様への請求書を丁寧に取り扱うべき理由とは?

2 請求業務は経理部門の中で重要な仕事である

中小企業経営者の中には、「経理部門は収益を産まん。間接部門やからちょいちょいで良い」と考えている方がいないわけではありません。
特に、営業畑の経営者は、営業部門や製造部門をより重視する傾向が見受けられます。

しかしながら、経理部門が行なっている業務は皆、会社の機密に関わることばかりです。
特に、請求業務に関しては、売上計上をするわけで、試算表や決算書のトップライン(売上高)を決する業務なので、会社にとって最重要な業務と言っても過言ではありません。

請求業務と同様、重要な業務が売掛金や未収入金を消し込む入金管理です。
多くの中小企業で、請求と入金管理を一体に行なっている場合が、多く、「請入金業務」と呼ばれたりします。
この請入金業務が厳密に行われないと、お客様個別の売掛残高が本来の金額と一致せず、請求の過不足発生などの温床になりかねません。
現に、弊所が関与させて頂いているお客様の中でも、売掛金の残高がマイナスになっていたりすると、「おい、この会社、大丈夫かいな」と心配になってしまいます。
請求の過不足発生は、お客様の信頼を失うこともあり得るわけで、このようなことが起こらないよう、厳格な請入金業務の遂行が極めて重要です。

このように、中小企業経営者は、経理部門を軽視することなく、会社の中枢部門と位置付け、必要に応じて、経理部門の強化、補強を行う必要があるのです。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へ
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