【中小企業の銀行対策】新年度を迎えるタイミングでの中小企業経営者の銀行取引の心得とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、新年度を迎えるタイミングでの中小企業経営者の銀行取引の心得について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 取引金融機関の人事異動をチェックする
2 取引金融機関の取組スタンスを見極める
どうぞ、ご一読下さい。
1 取引金融機関の人事異動をチェックする
4月1日がやってきました。
年度が変わることで、ある意味、お正月がやってきたような雰囲気がなきにしもあらずです。
特に、金融機関はどこも3月決算なので、今日は文字通り、新年度のスタートです。
金融機関の役職員にとっては、一つの節目を迎えていることは間違い無いのです。
多くの金融機関で、4月1日付で人事異動が発令されます。
不正防止と証拠隠滅の抑止のため、幹部を除けば、役職員の人事異動は当日発令されます。
もちろん、3メガバンクや商工中金といった全国展開の金融機関では、転居を伴う人事異動も珍しくありません。
さすがに、本日付で大阪から北海道への人事異動が発令されて、明日、明後日で引き継ぎを完了させて、次の週末で引っ越しをして、来週月曜日からは新任地で引き継ぎを行うようなことは事実上不可能なので、事前に異動の内示があることもあるようです。
人事異動は、金融機関の役職員にとっては、一大事です。
(こんな支店でやってられるか)と不満たらたらで勤務を続けていたのであれば、人事異動の発令でセイセイするという人もいれば、上司や同僚に恵まれて、後ろ髪を引かれながら新任地に赴任する人もいます。
新任地に土地勘がなければ、その土地に慣れるまでが大変ですし、どんな上司に当たるかもさっぱりわかりません。
人事異動は、ある意味、「異動ガチャ」と言えるものなのかもしれません。
中小企業経営者としても、取引金融機関、中でもメインバンクの担当者が変わるということは一大事です。
中小企業経営者からすれば、(せっかく阿吽の呼吸になったのに)であり、(変な奴に当たったら厄介やな)です。
担当者だけではなく、部店長(支店長等)が変わるのも大きな関心事です。
今までは、営業畑でイケイケの支店長だったのに、新しく赴任してきた新支店長は、審査畑でシブチンであるかもしれません。
地方銀行等の部店長(支店長等)以上の人事異動は、日本経済新聞の誌面で確認することができますし、日経電子版の有料版であれば、手元のパソコンやスマホで検索することができます。
信金・信組といった地域金融機関では、その金融機関の公式ホームページで人事異動を公開しているケースが多いので、公式ホームページをチェックしてみるのも良いかもしれません。
いずれにしても中小企業経営者にとって4月1日は、取引金融機関の人事異動をチェックする重要な日なのです。

2 取引金融機関の取組スタンスを見極める
人事異動もさることながら、金融機関は新年度を迎えて、新たな取組方針が出されていることが少なくありません。
特に、前年度が、3ヵ年の中期経営計画の最終年度で、新たな中期経営計画が策定されていることも想定されます。
また、足元のところでは、債券安、長期金利の上昇によって、保有している国債や社債等投資有価証券に含み損が拡大している金融機関が増加しています。
このため、与信の増加に慎重になるよう、本部の与信所管部署が取組スタンスをシブチンにしている可能性もなきにしもあらずです。
中経は多くの場合で、広く金融機関がプレスリリースしていますが、投資有価証券の含み損増加による与信の抑制は、金融機関内部の事情に係るものなので、公開されているホワイト情報では把握することはできません。
公開されているホワイト情報以外の一端を垣間見るためには、取引金融機関の担当者との会話の中で、彼ら彼女らが発する言葉の文脈から推察するしかありません。
ただ、彼ら彼女らは、会議等で伝達されるホワイト情報以外の指示はきつく詰められるので、ついつい、彼ら彼女らの言葉の端々に出てきてしまうのです。
このため、取引金融機関の取組スタンスについては、担当者との会話を深めて、彼ら彼女らの胸の内を引き出すことが必要なのです。
中小企業経営者は、新年度を迎えたことを機に、取引金融機関担当者とのコミュニケーションを今まで以上に取る必要があるのです。

