【中小企業の銀行対策】取引金融機関に必要以上のハッタリをかますことを避けるべき理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、取引金融機関に必要以上のハッタリをかますことを避けるべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 根拠のない気合いと根性は取引金融機関にはマイナスでしかない
2 計画値は保守的に設定し上振れた方が効果的である
どうぞ、ご一読下さい。
1 根拠のない気合いと根性は取引金融機関にはマイナスでしかない
ゼロから立ち上げて、数十年に渡って中小企業を経営してきた経営者は、皆、世間から見れば、なかなかの「やり手」です。
記憶に新しいところでは新型コロナウイルス感染症然り、数々の経済危機を潜り抜けて、会社を守り続けてきた経営者なので、そんじょそこらのサラリーマンとは訳が違います。
経済危機だけではなく、利益を追求した結果、利益と表裏一体のリスクにぶち当たって、経営危機に瀕したことがあったとしても、場合によっては、経営者自身の個人資産を会社に入れてでも、会社の資金繰りを支えることもあったかもしれません。
そのような中小企業経営者は、そう簡単に弱音を吐くこともありませんし、取引金融機関の担当者にネガティブな言葉を発することはありません。
「当社は、しっかりとやっているので、ご心配なく」。
取引金融機関担当者にとっても、そう簡単に弱音を吐くような経営者であれば不安にもなりますし、安心して支援することもできません。
とはいえ、必要以上にハッタリをかますことは決して望ましいことではありません。
半期が終わって現進行年度が折り返しに差し掛かっているタイミングで、試算表の売上高が3億円となっているのにも関わらず、「通期では、10億超はいきますよ」というのはちょっといくらなんでも盛り過ぎに思えてなりません。
もちろん、例えば、建設業で、完工ベースで売上計上している場合で、受注明細表から、期後半にこれだけ完工できるので、「通期では10億円はいけます」というのならまだしも、具体的な根拠も乏しい中で、「10億はいきますわ」とハッタリをかますことはどう考えてもいただけません。
残念ながら、売上高にしても利益にしても、念ずれば湧き出してくるようなものではありません。
気合いと根性で「いけますわ」という類の根拠の乏しいハッタリは取引金融機関に対して、厳に慎むべきなのです。
2 計画値は保守的に設定し上振れた方が効果的である
そもそも論として、同じおカネを扱っている組織であっても、証券会社と金融機関(銀行等)とは、組織の質が決定的に違います。
どちらが良いとか悪いとかではなく、端的に言ってしまうと、株式を上場させたがる証券会社にはワクワク感が受けますし、一方の銀行等金融機関は、ワクワク感ではなく、安心感の方が圧倒的に受けます。
このため、例えば、経営計画を策定する際にも、銀行等金融機関向けには、計画値を保守的に設定する方が圧倒的の受けます。
そして、1年後、2年後に計画値と実績値とを比較した場合、実績値が計画値をたとえ1%でも良いので上振れることが大切なのです。
このようなことから、銀行等金融機関にはワクワク感ではなく、保守的で、ハッタリは極力吐かないことが肝要です。
中小企業経営者は、想定外のリスクに備えるため、手厚い内部留保の蓄積に努めながら、ハッタリを避けて、保守的な経営スタンスを維持することで、取引金融機関からの信頼関係を取り付けることができるのです。

