【中小企業の銀行対策】月末が土日にかかる際に留意すべきこととは?
今日は、中小企業の銀行対策として、月末が土日にかかる際に留意すべきことについて考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 5月の実質月末は6月1日である
2 口座振替の資金は前営業日までに用意しておく
中小企業経営者の皆様、どうぞ、ご一読下さい。
1 5月の実質月末は6月1日である
本日は、5月29日。
2026年5月の最終金融機関営業日でした。
2026年も5/12が経過しました。
時の経つのは、本当に早いなと実感させられます。
さて、今日は5月の最終金融機関営業日でしたが、金融機関としては、今日は月末ではありません。
長期借入金の返済日が月末の場合、今回は5月31日が日曜日に当たるため、返済日は6月1日となります。
平残と末残を稼ぐため、金融機関は融資実行に関してはなんとしても5月中にやりますが、返済については6月1日です。
金融機関への返済だけではなく、月末の諸経費の口座引き落としも6月1日です。
1日だけですが、返済日や口座引き落とし日が後に倒れるため、中小企業経営者的には得をした気になってしまいますが、実は、結局のところ、得をすることにはなりません。
まず、6月1日が長期借入金の返済日の場合、例えば、お客様からの入金が遅れてしまって、残高不足のまま6月1日返済引き落としができなくなってしまうと、「月越えの延滞」になってしまって、「事故」になってしまいます。
もちろん、月中であっても、1日返済が遅延すると延滞になることは間違い無いのですが、「月越えの延滞」は重たい事故になってしまいます。
月越えの延滞歴があると、次のニューマネーの調達に支障をきたす可能性が高まります。
月末が土日にかかる場合、金融機関への返済には十二分な配慮が必要となるのです。

2 口座振替の資金は前営業日までに用意しておく
次に、返済に限らず、口座振替への留意点を考えていきます。
諸経費の引き落としの案内に、「振替の資金は振替日の前営業日までにご用意下さい」という下りが謳われています。
一方、中小企業経営者の中には、「振替日の当日に資金移動させればええやろ」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
そもそもなのですが、返済に限らず、口座振替は、金融機関営業店で役職員が手落としするわけはなく、事務センターや為替センターといった事務集中部署で、一括管理されています。
口座振替は、日によって件数に差はありますが、金融機関全体で、10日、25日、月末という五十日(「ゴトウビ」と読む。若い人にとってみれば死語かもしれない)には口座振替が集中します。
このため、事務集中部署での口座振替は、早ければ午前0時を数秒回ったタイミングでスタートして、朝までに全件口座振替を処理し切る必要があります。
金融機関からすれば、諸経費引き落としよりも、借入金返済(金融機関からみれば債権回収)が最も大切なので、借入金の返済を優先的に引き落としていきます。
こうしたことから、当日資金移動していたら、金融機関営業店が営業をスタートする午前9時前に、外回りの渉外担当者や融資係に「延滞リスト」のようなリストが配布され、延滞予備軍として金融機関に認識されてしまいます。
仮に未明のタイミングで残高不足で返済分の回収ができない場合には、以降、口座への入金がなされるまで引き落としがかかり続けて、当日資金移動の分やお客様からの売掛金入金があった時点で、即引き落としがなされることになります。
このように、中小企業経営者は、自社が取引金融機関に「延滞予備軍」として認識されないためにも、返済を含めた口座振替に必要な資金を前営業日までに着実に用意して、振替日当日を盤石の体制で迎える必要があるのです。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

