【中小企業の銀行対策】10月1日付の取引金融機関担当者の人事異動への適切な対応法とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、10月1日付の取引金融機関担当者の人事異動への適切な対応法について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 金融機関の役職員には人事異動がつきものである
2 新担当者には経営者自らがコミュニケーションをとる

中小企業経営者の皆様、どうぞ、ご一読下さい。

1 金融機関の役職員には人事異動がつきものである

10月に入り、2027年度は下半期に突入しました。
3月や9月決算でなくとも、お正月や4月1日ほどではないにせよ、一つの節目であることは間違いなく、気分も一新というタイミングです。

10月1日といえば、多くの金融機関で、人事異動が発令されます。
とかく、金融機関の場合、取り扱っているものがおカネなので、在任期間が長くなればなるほど、担当先と癒着をしたり、不正が起こってしまうリスクが高まります。
最近でも、天下のメガバンクの一角で、貸金庫の中の現金や有価証券などが役席者によって盗まれたり、関西の南の方の地域金融機関で、外回りの営業担当役席者が顧客の預金を横領したりと、金融機関での不祥事が相次いでいます。
このような不正行為を防止するために、金融機関はどこもダブルチェックなどを徹底することなどして、施策を講じていますが、顧客の預金の横領などといった古典的な不正行為が発覚していることは残念の一言につきます。

また、金融機関役職員自身のキャリアアップのため、異動希望を出して、上長の推薦を受けることで、本部の戦略部署や外国向けのプロジェクトファイナンスを手がけるような東京営業部や東京支店に異動することも可能です。

このように、金融機関での人事異動はポジティブな目的とディフェンシブな側面を併せ持っているのです。

【中小企業の銀行対策】10月1日付の取引金融機関担当者の人事異動への適切な対応法とは?

2 新担当者には経営者自らがコミュニケーションをとる

それでは、実際の金融機関の外回りの営業担当者の引き継ぎはどのような形で行われるのでしょうか。
メガバンクなど、全国転勤のある金融機関は、転居の必要があるので、事前に内示がされますが、地銀、第二地銀、信金・信組といった地域金融機関の場合、基本的には、10月1日に部店長(支店長等)が人事部長からの通達を受け取って、本人に異動の旨を即日告知され、直ちに新旧担当者の引き継ぎに入ります。
新担当者は赤字の「新任ご挨拶」のゴム印が押された名刺を手にして、新旧担当者が優先順位の高い融資先から順番に一気に訪問していきます。
新任の挨拶はほぼ立ち話程度で、新担当者は、「後ほどゆっくりお邪魔します」とササっと次の融資先に移っていきます。

融資先の訪問を一通り終わらせると、あとは個別の融資先についての申し送りがされます。
担当者レベルですと、新赴任地と旧赴任地とで長くて3日ずつなので、引き継ぎはあっという間で、最後に引き継ぎ書に新旧担当者がハンコを押して事務的な引き継ぎは終了となります。
そして最後の最後は、「あとは稟議書、読んどいて下さい」でおしまいです。

実際、わたくし北出は、お客様の社長と日常的にお客様の会社の取引金融機関に同行しますが、担当者が異動したばかりで打ち合わせをすると、ほとんどのケースで「ほとんど引き継ぎできてへんやないか」と口には出しませんが、一から説明しなければならないことが大半です。
たった3日間の引き継ぎでは致し方がありませんが、もう少し丁寧に引き継ぎをやってもらいたいところです。
ここで、人事異動の引き継ぎで中小企業経営者が気をつけるべきことは、「悪い材料は必ず引き継がれる」ことです。
例えば、約束を反故にしたり、虚偽の内容を伝えていたことがあると、旧担当者は新担当者に対して、「あの社長にはきいつけた方がええで」と申し送りされることが多いのです。

他方、取引金融機関担当者と言っても、ごく普通のおっさんやおにいさんなので、最初は(この人、どんな人なんやろ?」と疑心暗鬼になるのは当然です。
10月1日付で取引金融機関担当者が交代するのであれば、これを機に、新担当者と良好な関係を築くためにも、経営者自身が主体的に取引金融機関担当者にコミュニケーションをとってみてはいかがでしょう。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へ
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