【中小企業の銀行対策】資金繰り表作成に当たって絶対に外せないコツとは?
今日は、中小企業の銀行対策として、資金繰り表作成に当たって絶対外せないコツについて考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 資金繰り表は資金ショート早期にアラート出すための重要なツールである
2 資金繰り表作成では、機械的に計数を落とし込むことが必須である
どうぞ、ご一読下さい。
1 資金繰り表は資金ショート早期にアラート出すための重要なツールである
「資金繰り表を作ってくれませんか?」
メインバンク担当者から中小企業経営者に紙ベースの資金繰り表の雛形を手渡された経験がある経営者は少なくないのでしょうか。
一方、「うちの会社は、資金繰り表を月次でバッチリ回しているので、言われるまでもないわい」という経営者がおられましたら、このブログをすっ飛ばしていただいて構いません。
北出の肌感覚なのですが、実際問題、資金繰り表を自社で回している中小企業はどちらかと言えば少数派だと考えています。
また、とある経営者がおっしゃるには、資金繰り表を作成しない、あるいはしたくない理由として、「下手に資金繰り表を作って、資金ショートしてしまうことがわかってしまうのは怖いので、わざと作らへんのよ」というケースもなきにしもあらずです。
確かに、経営者たるもの、資金繰りショートするような事態に目を背けたくなるのはわからないではありませんが、「来月末、どうしても一千万、足らん」という切羽詰まった状態になってしまうのはもっと困ることになります。
資金ショートするのが、4ヶ月先なのか、1ヶ月先なのか、2週間先かというのは大きな違いです。
資金ショートまでの時間が短ければ短いほど、打てる手は限られてしまいます。
実際、メインバンク担当者としても、「2週間先に10百万円足らんから、なんとかしてくれ」と言われても、「いや、社長、お気持ちはわかりますが、今から支店で揉んで、方向性を出して、本部の稟議の決裁を取るのには時間が足りなさすぎます。別の手段を模索してもらえませんか」ということになってしまいます。
悪い材料は極力早い段階で出し切って打開策を探るというのは、何も資金繰りに限ったことではありません。
特に、資金繰りに関しては、基本的に逆転満塁ホームランが出たり、神風が吹くことは100%ありません。
資金繰り表は、資金ショートが発生するリスクについて早期にアラートを出してくれる重要なツールなのです。

2 資金繰り表作成では、機械的に計数を落とし込むことが必須である
では、資金繰り表を作成するのに当たって、絶対外せないコツについて皆さんと考えてみます。
まずは、そもそも資金繰り表とは、キャッシュベースの入出金を表現するもので、発生ベースの試算表とは全く違う別物です。
あくまでも、キャッシュベースであるのが資金繰り表で、お客様からの売掛金の入金が主な「経常収入」で、原材料費、外注費、諸経費や支払利息の支払が「経常支出」となります。
「経常外収入」としては、雑収入のようなもので、たいした金額でないのが通常です。
「経常外支出」の大きなものが銀行への元本返済分です。
過去6ヶ月程度の実績値については、これらを、通帳から実数を転記したり、試算表から拾ったりします。
実務的には、通帳情報については、CSVで入出金の履歴を吐き出させて、エクセルのif演算を使って、各項目を集計するのが早道です。
次に向こう半年、1年先の資金繰りをシミュレートしていきますが、鉛筆を舐めることのないようにするため、上半分を予想損益、下半分を資金繰り表で構成させ、回収条件と支払い条件に合わせて、予想損益から資金繰り表に落とし込んでいきます。
基本的には、エクセルを使いますが、エクセルといっても、足し算、引き算ばかりで、ごく一部で乗算や除算を使用したりするだけです。
演算式自体は単純で、複雑な演算式を使うわけではないので、経営者であれば誰でも使いこなせることができるはずです。
念のためですが、資金ショートするかもしれないとの懸念から資金繰り表をついつい鉛筆舐め舐めしてしまいそうですが、あくまでも機械的に演算式を置くことが極めて重要です。
なので、今月以降、未来の資金繰りをおいていくのに当っては、あくまでも機械的に演算式を置いていって、手打ちは無しにすることが寛容です。
このように、たかが資金繰り表と言われそうですが、資金繰り表は会社の生命線であり最高機密と言っても過言ではありません。
中小企業経営者は、資金繰り表を決して軽視することなく、資金繰りを会社の最高機密情報と位置付け、経理担当任せにするのではなく、自らの重要業務として執り行う必要があるのです。
なお、元請建設業の資金繰り表の場合は、少し要領が違いますので、別の機会に取り上げてみることにします。
資金繰り表について、「もう少し北出の話を聞きたい」と思われた中小企業経営者の方がおられましたら、メールでもお気軽にお問い合わせ下さい。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

