【中小企業の銀行対策】月中の資金の流れを把握する必要性とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、月中の資金の流れを把握する必要性について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 月中のキャッシュのボトムは月末直前である
2 日繰り資金繰り表作成のススメ
どうぞ、ご一読下さい。
1 月中のキャッシュのボトムは月末直前である
今日は、3月19日で明日は春分の日で祝日となるので、今日を除いた3月末までの金融機関営業日はわずか7日です。
3月末は、契約が満了したりするため、平月よりも動く資金が多くなることが想定されます。
資金繰り余力が小さな中小企業では、資金繰りの管理が重要になるタイミングです。
多くの会社では、支払日が月末となっています。
他方、給料日に関しては、昨今の人手不足に対応するため、給料計算の締め日から支払日までの期間を短くする会社が多くなっているようです。
このため、仮に給料の締め日が月末であれば、給料支給日が翌月15日だとか、20日としているケースが多く見られます。
月末の支払は、買掛金や外注費、諸経費の支払いとなり、その支払は、メインバンクのネットバンキングの総合振込を利用する中小企業が大半です。
多くの金融機関では、総合振込の資金を支払日の前営業日に用意する必要があります。
このため、今月であれば、3月31日に総合振込を支払先に着金させるためには、3月28日金曜日に資金が引き落とされます。
一方で、お客様からの売掛金の回収は、どうしても月末に集中しますが、月末のお客様からの売掛金の回収分の着金は31日となるので、3月28日の総合振込の資金に充当することができません。
また、月中には電気代やリース料などの諸経費の引き落としがあるため、ほとんどの中小企業では、月末直前がキャッシュのボトムとなります。
金融機関に提出する資金繰り表は、月末資金有高のベースで資金が回るかどうかを検証するものですが、月末資金有高は、月末全営業日の総合振込に充当できない月末着金の入金分を含んでいます。
このため、資金繰り表上では、キャッシュが回るように見えても、月中に資金ショートするケースがなきにしもあらずです。
繰り返しになりますが、ほとんどの中小企業では、月末直前がキャッシュのボトムとなることを経営者は把握しておく必要があります。

2 日繰り資金繰り表作成のススメ
そもそも、余裕綽々で資金を回している中小企業はそう多くはありません。
それに、月末までの金融機関営業日が7日となった今のタイミングでは、いくらメインバンクとコミュニケーションをとっていたとしても、当貸や手貸の極度枠の設定がない限り、ニューマネーを調達するのは事実上困難です。
「月末にちょっと足らんなあ」となった場合、社長と経理担当専務の奥さんが相談して、社長一族の個人から足らずまいを会社に貸し付けておくというケースもなきにしもあらずです。
しかしながら、いくら中小企業や小規模事業者といえども、会社と個人は別主体です。
極力、個人の資産を取り崩して、会社の資金繰りに充てるようなことは避けなければなりません。
このため、弊所では、お客様の中小企業の必要に応じて資金繰り表の日次版(「日繰り資金繰り表」と呼んでいます)の作成を行なっています。
前月末資金有高を当月月初資金有高に繰り越して、1日から始まって31日まで入と出を日次で読んでいくものが日次資金繰り表です。
諸経費の多くは毎月同額であったり、似たような金額であるため、支払は比較的容易に読むことができますし、入金もお客様の会社の締め日支払日と自社の請求金額から想定することができます。
資金繰りがタイトな中小企業、小規模事業者には、日次資金繰り表の作成がオススメです。
中小企業経営者は、自社の月中の資金繰りを経理担当者に任せきりにすることなく、自社の月中の資金の流れを的確に把握することが必要なのです。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。
