【中小企業の銀行対策】金融機関であっても資本の論理によって冷徹に支配される理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、金融機関であっても資本の論理によって冷徹に支配される理由について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 地域金融機関の選別が本格化する
2 負け組金融機関をメインバンクにしてはいけない

どうぞ、ご一読下さい。

1 地域金融機関の選別が本格化する

2025年度末が迫った本日3月27日金曜日の午前中、我が国の金融業界を揺るがすようなニュースが駆け巡りました。
地方銀行大手行の静岡銀行と第二地銀の名古屋銀行が経営統合するというインパクトの大きな報道が席巻しました。

静岡銀行といえば、資金量(預金量)約12兆円と、横浜銀行、千葉銀行、福岡銀行に次ぐ大手地方銀行です。
静岡県は、のぞみ号は停まらないけれど、静岡市と浜松市という二つの政令市があり、自動車のスズキを始めとした自動車や二輪車等の輸送用機器の製造や様々な業種の製造業が集積しています。
一方、名古屋銀行は、旧相互銀行上りの第二地方銀行でありながら、愛知県名古屋市から三河地方にかけて主要な営業地盤として、資金量3.5兆、貸金2.8兆円の規模を誇る優良行として知られてきました。

近年では、両行共にATMを相互に開放したり、ビジネスマッチング等で業務提携を図ったりしてきましたが、つに本日、東証の大引後に両行トップが揃って経営統合を発表することとなったようです。

資金量ベースでは、静岡銀行12に対して、名古屋銀行3.5という比率であるため、「対等合併」というわけにはいきませんが、愛知県と静岡県という大都市圏とはいえないまでも、自動車産業等製造業が集積するこの地域の地域金融機関が前向きに経営統合するということは、地域経済にプラスに働くことは間違いないことです。

報道によれば、今般の二行の経営統合スキームは、静岡銀行を子会社に持つ静岡FGという持ち株会社に対して、株式交換にて名古屋銀行を静岡FGに子会社化するというものです。

一般に、仮に、片方の金融機関が経営に詰まって、救済型の経営統合となる場合であっても、資金量等が同規模であれば、とかく「対等合併」が強調されがちです。

ところが、静岡、名古屋両行の経営統合は、両行の規模感からすると、一見、静岡が名古屋を飲み込んでしまうように見えますが、両行共に、とかく「対等」をしていません。
今般の両行の経営統合は文字通り、勝ち組同士の経営統合であることは間違いなさそうです。

長年に渡って続いてきたゼロ金利、マイナス金利が終わりを告げて、「金利のある世界」が到来した今だからこそ、金融機関といえど、「金利のある世界」にギブアップしそうな金融機関が出てくる一方、優良行による勝ち組同士での経営統合が加速していくことは想像に難くないのです。

【中小企業の銀行対策】金融機関であっても資本の論理によって冷徹に支配される理由とは?

2 負け組金融機関をメインバンクにしてはいけない

今般のように、金融機関の経営統合は、華々しく報道されます。
NHKの正午のニュースでも、しっかりと取り上げられていました。
銀行経営者からすれば、他行との経営統合は悲願とも言われます。

一方、今般の経営統合は、持ち株会社である静岡FGの下、二つの銀行がぶら下がる形となるため、短期的には看板が付け変わって、店舗の統廃合が一気に進むようなことはありません。

他方、経営統合する金融機関に勤務する役職員は、実のところ心中穏やかとはいえません。
もちろん、企画部門等頭取に程近いような戦略部署にいない限り、ほとんどの役職員は、「経営統合は報道で知りました」の世界です。
また、一部の役職員からすれば「俺の将来、どないなるんやろ?」と漠然と不安を感じないわけもありません。

さらに、問題なのが、金融機関の経営統合が起こる際、中小企業経営者にとって、自社のメインバンクがどのようになってしまうのかという不安はどうしても拭い去ることはできません。

中小企業経営者の心構えとしては、まだまだ金融機関の経営統合が進むことを前提として、自社のメインバンクが負け組になっていないかどうか、不良債権の発生度合いと引当の積み具合、債券投資の含み損の内包具合をディスクロージャー誌で点検する必要があるのです。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へ
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