【中小企業経営者の心得】業務上の指揮命令系統を明確にする必要性とは?
今日は、中小企業経営者の心得として、業務上の指揮命令系統を明確にする必要性について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 指揮命令系統で権限のないものの暴走を止める
2 指揮命令系統を出すトップと中間管理職の自己研鑽が何より大切である
中小企業経営者の皆様、どうぞご一読下さい。
1 指揮命令系統で権限のないものの暴走を止める
大企業と比較すると、中小企業の組織形態は、どちらかと言えばフラットで、大企業の組織特性と言えるピラミッド型組織とは一線を画しているようにみえてしまいます。
とはいえ、中小企業のフラットな組織形態だからといって、業務上の指揮命令がきっちり整えられていないと、権限のないものが勝手に自ら判断して、暴走してしまうリスクを孕んでいます。
もちろん、トップや中間管理職が若手に向かって、「俺が責任を取るから、思いっきりやってこい」と檄を飛ばした場合でも、檄を飛ばされた側が皆、「オッシャ、ここはいっそ、思いっきりやったるで」と奮起する訳ではありません。
それより、「どうやってやればええんやろ? 具体的な指示を出してもらった方が助かるんやけど」と受けみな若手も決して少なくはありません。
仮に、トップや中間管理職が若手に対して、「俺が責任を取るから、思いっきりやってこい」と檄を飛ばした場合でも、報告は厳守であることは言うまでもありません。
特に、会社が外勤者に業務用携帯を貸与してしまうと、どうしても、外勤者の社外での行動が見えづらくなってしまいます。
若手が自分勝手に判断をして、お客様や取引先とトラブルになって、なおも、会社に報告せず、自分自身で抱えてしまった場合には、お客様や取引先が切れてしまって、「御社の〇〇という社員にはどういう指導をしているんですか?」と会社の代表電話に大クレームが寄せられてしまって、大切なお客様や取引先とのご縁が切れてしまうリスクさえ存在します。
実際、組織がカチカチで、意思決定過程が厳格に決められるような軍隊組織のような金融機関に於いても、権限のない若手が独断で判断をしてしまって、例えば、信用保証協会や、活性化協議会案件の場合での中小企業活性化協議会との間で、不要なトラブルを起こしてしまって、最終的に融資先に社長に迷惑をかけてしまって、逆鱗に触れてしまう場合がないとは言えないのです。
結果として、信用保証協会や活性化協議会から「あの金融機関はきいつけとけや」と暗黙のうちのブラックリストに載せられてしまうと、通常案件の決裁に支障が出てしまって、問題のない融資先の資金調達に懸念が発生してしまうようなことも散見されるのです。
このように、指揮命令系統が曖昧であったり、まともに機能していないと、会社の存在意義さえ、社外から問われるようなことにもなりかねません。
フラットな組織形態になりがちな中小企業であっても、大学のサークルではなく、会社での仕事は全て業務上のものであることを周知徹底させて、社内の指揮命令系統を崩すようなことがあっては断じてならないのです。

2 指揮命令系統を出すトップと中間管理職の自己研鑽が何より大切である
若手が上席の判断を仰ぐことなく、独断で仕事を進めてしまう場合、実際に判断を仰ぐことになるトップや中間管理職等上席が的確な指示を出せていないケースが散見されます。
例えば、金融機関に於いても、役席者(営業店の課長や支店長代理等)だけではなく、次席(副支店長や次長等)の対応にも疑問符がつくことがなきにしもあらずです。
打ち合わせ時次席が同席しているにも関わらず、(は?)とか、(ええまあ)といった曖昧な態度に終始している様な場合に、若手の担当者が困った様な表情を浮かべしまうことが残念ながらないとは言えません。
副支店長や次長といった金融機関営業店の管理職で経営側の人間が(は?)とか、(ええまあ)では、若手や担当者レベルが(こりゃあかんわ)となってしまって、役席者や次席に報告を挙げても(はっきり言って無駄やな)と言った意識になってしまうのです。
このようなケースは最悪なケースの例の一つですが、中間管理職が若手や担当者にしっかりと指示を明確に出して、報告を求めるような組織にしないと組織自体がぐらついてしまいます。
中小企業経営者は、若手や担当者レベルだけではなく、中間管理職や経営職の従業員への指揮命令系統にかかる教育研修を継続に行なって、中間管理職や経営職として不適格な人材について降格も視野に入れた能力主義に基づいた人事を行う必要があるのです。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

