【中小企業の銀行対策】8月3日実施済みの短プラ引き上げによる自社への影響を見極めるべき理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、8月3日実施済みの短プラ引き上げによる自社の影響を見極めるべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 短プラ引き上げは支払利息増加に直結する
2 日銀の政策金利の引き上げは今後も続く
中小企業経営者の皆様、どうぞ、ご一読下さい。
1 短プラ引き上げは支払利息増加に直結する
今週月曜日、8月3日にメガバンク、大手金融機関から、地銀、第二地銀各行が短期プライムレートを引き上げました。
タンプラ引き上げは、一昨年の秋から通算すると4回目で、トータルの金利引き上げ幅は0.900%に達します。
中小企業経営者の多くは、取引金融機関担当者から「社長。すみません。この度、当行の基準金利が引き上げとなりまして、次回の利払い分から0.250%引き下げさせってもらいます」といった類の電話や訪問を受けたはずです。
2年弱の間に4回も短プラが引き上げられたことで、中小企業経営者の中には、「またや」と軽く受け流してしまっている方がいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、会社の損益を純粋に考えた時に、トータル0.900%の利上げは「しゃあないね」と済ませられる水準ではなくなりつつあります。
年間の借入金の平残(「平均残高」のこと)が100百万円の場合で、支払利息の増加額は、年間で900千円、借入金平残が500百万円なら支払利息は年間4,500千円に達します。
年間4,500千円であれば、下手をすると、新卒2名分の人件費に相当します。
支払利息は、政策金利が引き下げられない限り、「固定費化」して、収益圧迫要因になりかねません。
中小企業経営者は、短プラ引き上げが自社の損益に与える影響を今からしっかりと見極めた上で、収益良化策を検討する必要がありそうです。

2 日銀の政策金利の引き上げは今後も続く
さらに、困ったことに、金利の上昇基調は、まだまだ続くことが濃厚であることです。
1年後、2年後に金利が下がるのであれば一過性の支払利息として済ませることができますが、日銀の政策金利の引き上げが、円安抑制と財政膨張による政府支出の増加分を赤字国債で賄うことが想定されているため、長期金利はまだまだ上がっていくと踏んでおくべきです。
もちろん、長期借入金は、約定返済によって月々減少していきますが、会社が成長基調であれば、増加運転資金も設備資金も必要となるので、資金需要は旺盛です。
増加運転資金も設備資金も「前向き資金」ではありますが、「前向き資金」を調達する度に、金利上昇による支払利息の増加は避けられません。
支払利息は損益計算書(PL)の営業外費用として計上されるため、せっかく本業で稼ぎ出した営業利益の多くが支払利息で消えてしまうようなことにもなりかねません。
確かに、ゼロ金利、マイナス金利が異常であったと言うこともできますが、いかんせん、ゼロ金利、マイナス金利は実に30年続いてしまったため、「金利のある世界」に未だ慣れていない中小企業経営者がいることは仕方のないことかもしれません。
しかしながら、「金利のある世界」が当たり前となった以上、中小企業経営者は、自社の継続性を高めるためにも、増加する支払利息への耐性を高める必要があります。
中小企業経営者は、金利上昇による自社への影響を見極めて、適切な生き残り策を実践していく必要があるのです。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

