【中小企業の銀行対策】月末に金融機関店頭に行かずに済ませなければならない理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、月末に金融機関店頭に行かずに済ませるメリットについて考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 ゴールデンウィークの4月月末の金融機関は超繁忙である
2 月末の経理事務はミス無きよう心得ておく
どうぞ、ご一読下さい。
1 ゴールデンウィークの4月月末の金融機関は超繁忙である
今日は、4月25日金曜日。
ゴールデンウィーク直前の五十日なので、金融機関は繁忙となった他、一部の業種の営業マンはお客様の集金日なので、領収書を手に、手形・小切手を集金したりで、大忙しの1日です。
とはいえ、各金融機関では、紙ベースの手形・小切手を廃止して、電子債権への移行を進めているので、来年度になれば、月末あるいは月末近くの渋滞が少しでも緩和されるようになるかもしれません。
ところで、世間では、事実上明日から最長11日間のゴールデンウィークに突入します。
その間の4月30日が4月の月末となりますが、4月の月末は年末並みに、金融機関営業店の店頭は超繁忙となります。
金融機関や営業店の立地でも差がありますが、窓口で手続きをしようと番号札を取って、順番が回ってくるまで1時間半なんていうのはザラです。
経理担当の社長の奥さんが、「ちょっと銀行行ってくるわ」と離席すると、戻ってきたのは2時間半後ということも十分想定起こり得る話です。
月末の経理事務は煩雑な中、銀行窓口に行くだけで1時間も2時間も取られていては、経理事務が滞ってしまってしまいます。
特に、ゴールデンウィーク最中の4月月末の金融機関営業店店頭には、普段仕事で銀行に来られない「銀行慣れしていない人」がやってきたりします。
中でも、通帳やキャッシュカードを無くした、転居したという類の諸届(金融機関ではそういう面倒くさい手続きのことをショトドケと呼びます)の来店客がいたりする他、「実は、去年の年末に父が亡くなりまして、父親名義の定期預金を解約したいのですが、どうしたらいいですか?」という相続に関連した来店客がいないとも限りません。
普段よりも混雑する金融機関営業店窓口に、諸届や相続に関連した来店客がやってきたりすると、一つの窓口が潰れてしまって、混雑に拍車がかかります。
このように、4月末の金融機関営業店の混雑は相当なものなのです。

2 月末の経理事務はミス無きよう心得ておく
金融機関営業店の窓口が混雑するからといっても、「うちの会社の月末の支払は全部ネットバンキングで総合振込にしてるから関係ないね」という経営者の声が聞こえてきそうです。
確かにそれはそうで、昭和の時代じゃあるまいし、月末の前営業日(今月の場合4月28日月曜日)には資金を用立てておいて、手元のPCで総合振込の設定をすれば、4月30日朝一で、支払先に着金することができます。
しかしながら、本来振り込むべき振込が総合振込から漏れていたりすると、営業店窓口に出金伝票と振込依頼書を持参しなければならなくなると、1〜2時間待ちになってしまいますし、ATMで振込するにしても、ATMコーナーの長蛇の列に並ばなければなりません。
何よりも、迅速、かつ正確に処理することが求められる経理事務であるにもかかわらず、ATMコーナーで焦って振込をすると、ミス発生のリスクが高まります。
振込の相手先の口座番号が違っていたり、金額が違っていたりすると、組み戻しをせざるを得なくなったり、金融機関を経由して相手の金融機関にも連絡をする必要が出てきます。
これでは、支払先に迷惑をかけたり、「この会社、大丈夫なんかいな」と不審に思われることがあるかもしれません。
中小企業経営者は、経理事務などは収益を産まない関節部門の仕事であるなどと思うことなく、経理担当者が月末に銀行に走ることにならないよう、月末に臨む必要があるのです。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。
