【中小企業の銀行対策】取引金融機関には公明正大が有利な理由とは？
nkitade6今日は、中小企業の銀行対策として、取引金融機関には公明正大が有利な理由について考えます。
今日の論点は、以下の２点です。
１ 本音で金融機関と話をする覚悟を決める
２ ネガティブ情報は先出しに限る
どうぞ、ご一読下さい。
１ 本音で金融機関と話をする覚悟を決める
中小企業経営者にとっては、何かと敷居の高い金融機関です。
確かに、金融機関の役職員は、皆、スーツを着用して（通年ノーネクタイで業務をする金融機関も珍しくなりましたが）、どうしても防犯上の配慮から金融機関の営業店はどこもいかめしい建物ですし、中小企業経営者が銀行員を「とっつきにくい連中やな」と感じても不思議でもなんでもありません。
また、金融機関役職員、中でも与信所管部署（融資係や本部の融資部や審査部）としても、「融資先が粉飾しているのではないか」、「都合の悪いことを隠蔽しているのでは」と性悪説に立ちがちです。
東北の小さな信用組合やメガバンクの貸金庫事件を例にとるまでもなく、金融機関内部での不祥事が相次いでいる中なので、本部の与信所管部署も検査部もピリピリしていることは否めません。
他方、上場企業が資金の最大の出し手である株主を最重要視するのと同様に、非上場中小企業にとっての資金調達源は、基本金融機関です。
中小企業経営者が、取引金融機関に対して、情報開示（ディスクロージャー）を十分に行わなければ、中小企業と金融機関との間に信頼関係なぞ、生まれるはずがありません。
まず、中小企業経営者が、覚悟を決めて、取引金融機関に対して、積極的にコミュニケーションを取り、ディスクローズする方が北出の経験則上、うまくいくケースの方が圧倒的に多いのです。
２ ネガティブ情報は先出しに限る
中小企業の銀行対策のコンサルをしている北出が、お客様の中小企業経営者を見ていて、「危なっかしいなあ」と痛切に感じることが、金融機関担当者から、ネガティブ情報を指摘されることです。
金融機関に限らず、得意先や仕入先、外注先も同様で、ネガティブな情報を指摘されて、「それはですね・・・」と黙ってしまうケースが一番ヤバイのは言うまでもありません。
なので、北出は、お客様の中小企業経営者に「ネガティブ情報は先出ししましょう」を徹底するようにしています。
ネガティブ情報を先に出して、その後、上げていくことの方がずっとポジティブです。
そもそも、トヨタ自動車じゃあるまいし、中小企業の場合、百戦百勝なんてことはあり得ません。
経営改善計画があっても、実績値が計画値を下回ることは不自然でもなんでもありません。
中小企業経営者は、取引金融機関を資金の出し手という重要なステークホルダーとして認知し、公明正大にディスクローズを徹底する必要があるのです。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。
