【中小企業の銀行対策】夏季季節資金の打診を早急に行わなければならない理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、夏季季節資金の打診を早急に行わなければならない理由について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 かせぎどきには資金が必要である
2 夏季季節資金の調達は大急ぎで金融機関に打診する

どうぞ、ご一読下さい。

1 かせぎどきには資金が必要である

毎日毎日、体に堪える暑さが続きます。

業種、業態にもよりますが、暑い夏こそ、かきいれどきという商いがあることも間違いありません。

例えば、この季節、年度末の工事の精算が完了して、閑散期となる建設業ですが、特に、建設業が活況を呈している大阪では、年度末の工事が終わるタイミングで、民間工事がドンドン出てきて、経営者だけではなく、監督さんも、職人も、行きつく暇もなく、暑さに負けず、現場をこなしていかねばなりません。

また、夏場がかきいれどきになる飲食業等サービス業も今が稼ぎどきです。

暑さはほどほどにして欲しいところですが、夏場だから稼げる商いの場合、それなりに暑い夏になった方が需要が喚起されて、売上も増加します。

原価のある商いの場合、お客様に役務を提供する前に、原材料を仕入れたり、外注業者を確保する必要があります。
つまり、原材料の仕入、外注業者への支払が先行するので、季節資金が必要となります。
また、賃上げが声高に叫ばれる今だからこそ、例年より多めの賞与を支給することも経営者の選択肢の一つです。
長期の証貸を折り返して資金調達するのも手ですが、例年、夏季季節資金が必要で、長期の証貸を折り返していると、十分な資金調達ができない他、借入の絶対額が増加してしまう傾向が出てしまいます。

このため、理想的には、7月末実行の短期借入金を手貸で実行してもらって、9月中に夏場の売上相当分の売掛金を回収して、9月末に手貸を完済する3月の短期資金を調達するのが理想的です。
また、賞与資金であれば、7月実行で8月から12月までの期間5ヶ月(5回返済)で実行してもらうのも良いかもしれません。

いずれにしても、従業員の士気を高めて、繁忙期を無事に乗り切るためには、まずはしっかりと資金を確保することが何より大切なことなのです。

【中小企業の銀行対策】夏季季節資金の打診を早急に行わなければならない理由とは?

2 夏季季節資金の調達は大急ぎで金融機関に打診する

今年の関西地方は、梅雨が極端に短く、6月中に梅雨が明けてしまったため、夏季季節資金への対応が例年とは違ってしまった経営者がいるかもしれません。
今日は、もう既に7月も折り返しです。
優良先で、夏季季節資金の金額が大きくなくて、営業店での支店長(部店長)決裁が可能であれば、月内実行は可能かもしれませんが、支店長の決裁権限が小さな営業店の場合、本部の与信所管部署の決裁と取る必要があれば、今月実行はギリギリのタイミングです。
現実的には、今から担当者に夏季季節資金の打診をして、実行は、お盆前というところです。

いずれにしても夏季繁忙期を迎え、資金需要も旺盛な中にあっては、夏季季節資金の一刻も早い調達は経営上の喫緊の課題です。

中小企業経営者は、季節資金の調達に当たっては、返済を含めて、しっかりと資金が回ることを明示する資金繰り表を早急に作成し、取引金融機関担当者に急ぎ打診をする必要があるのです。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へ
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