【中小建設業の銀行対策】年度末近くだからこそ工事の進捗管理を再徹底すべき理由とは?

今日は、中小建設業の銀行対策として、年度末近くだからこそ工事の進捗管理を再徹底すべき理由について掘り下げます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 工期の順守は絶対である
2 原価管理不徹底で引当融資の返済見込みが立たなくなる

どうぞ、ご一読下さい。

1 工期の順守は絶対である

2月も折り返し地点を超えて、3月も目の前です。
土木であろうが、建築であろうが、公共工事を請け負う元請建設業者にとっては、一年のうちで最も繁忙を極める時期です。

元政権与党の公約の一つである国土強靭化の流れを受けて、インフラの整備やリプレイスにかかる社会的な意義は高まるばかりです。
一昔前の「公共工事は無駄遣い」というレッテルはもはや過去のお話です。

このような世の中の流れを受けて、公共工事の元請建設業の責任は大きくなってきています。
公共工事の社会的な責任を果たすためにも、元請建設業にとっては、工期の順守は絶対です。
不可抗力のやむを得ない事情がある場合を除いて、年度末工期の受注工事は何としても完工させて、無事検査もパスしなければなりません。

公共元請の建設業者と一口に言っても、その台所事情は一様ではありません。
金融機関からの借入金としては、長期借入金はなく、工事見合いの引当融資の短期借入金のみである建設業者であれば、7月や8月決算期末時点では、借入金は0円で、完成工事未収入金も全て回収済みであれば、現預金は潤沢というホクホクの建設業者が現に存在します。

一方、コロナ禍で先行きが読めなかった当時、現預金を確保していくことを目的として、コロナ資金を借り入れて、返済に追われていたり、場合によってはまだ、元本据置期間で返済が始まっていないような借入金を抱えた中小建設業もあるかもしれません。

あるいは、過去の重機の購入にかかる設備資金や不動産投資にかかる借入金が重くて、手元流動性が十分保たれていない中小建設業も中にはあるかもしれません。

このように、中小建設業の懐具合は、個々によって相当程度差があるのは現実なのです。

【中小建設業の銀行対策】年度末近くだからこそ工事の進捗管理を再徹底すべき理由とは?

2 原価管理不徹底で引当融資の返済見込みが立たなくなる

公共工事の工事代金は、通常、一部前受金を受領して、その残りを完工後に受け取ることが多いですし、西日本建設業保証(東日本エリアでは東日本建設業補償)から前受金を頂くこともありますが、基本的には、最終工事代金が全体の60%を占めます。
このため、手元流動性が潤沢な建設業者を除けば、どうしても最終代金受領前、1月や2月の材料費や外注費の支払は立替となるため、メインバンクから工事見合の引当融資を受けて資金をつなぐ必要が出てきます。

手元流動性が潤沢ではない中小建設業者ほど、原価管理を徹底して、実行予算通りの原材料費と外注費に納めなければなりません。
原価管理が不十分で、最後に蓋を開けてみれば、工事粗利益が実行予算よりも5%低かったということになれば、場合によっては、最終工事代金を役所から受領しても、引当融資が返済できなくなるおそれがあります。
引当融資の手貸が期日を流れてしまったりすると、メインバンクからの信頼は堕ちてしまいます。
支店長は担当者に向かって、「もうあそこには引当は出さん。なんでもええから、資金をかき集めさせて一刻も早く回収せえ」と鬼怒りです。

他方、キャッシュリッチな建設業者は、従来から工期順守と原価管理を徹底してきたからこそ、潤沢な手元流動性を確保できているということも言えるかもしれません。

年度末まで、残り1ヶ月少々です。
中小建設業経営者は、今一度、工事の進捗具合と実行予算と現実の原材料費や外注費との間に乖離がないかを至急点検する必要があります。
すでに、金融機関に提出ずみの資金繰り表と受注明細を改めて精査し、修正したものをメインバンクに提示して、メインバンクとの信頼関係をより強固にすることが肝要なのです。

【中小建設業経営者の皆様へ】メインバンクとの信頼関係強化による受注機会拡大の実現へもご一読下さい。

【中小建設業経営者の皆様へ】メインバンクとの信頼関係強化による受注機会拡大の実現へ
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