【中小企業の銀行対策】年度末の取引金融機関からのお付合い商品勧誘への理想的な対応とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、年度末の取引金融機関からのお付き合い商品勧誘への理想的な対応について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 外回りの銀行員は様々な目標を負っている
2 お付合い商品勧誘には寛大に対応する
どうぞ、ご一読下さい。
1 外回りの銀行員は様々な目標を負っている
2026年2月も中旬に差し掛かりました。
短い2月が終われば、世の中は年度末3月に突入します。
早くも、役所も、3月決算の会社も、年度末モードです。
金融機関も例外を除けば、基本的に3月決算です。
金融機関全体の年度目標は、預金平残、融資平残といった預貸に関わるところだけではなく、経営改善局面の融資先にランクアップ、手数料収益等の役務収益等、多岐に亘っています。
金融機関全体の年度目標達成のため、本部営業推進部署から各営業店(支店等)に数字が降りてきて、各種目標数値は部店長(支店長等)にとっては必達のものです。
未達のままとなれば、次回の支店長会議で、晒し者にされて、リストラ予備分として人事部から睨まれることになりかねません。
このため、年度末が近づくにつれ、営業店では、外回りの渉外担当者だけではなく、融資役席、預金役席も営業会議に出席して、鬼の形相の支店長が「こんだけ足らんやないか、おいこら、どうするつもりや!」という詰めの会議が頻繁に行われるようになります。
こうしたことから、個々の担当者が目標別にターゲット先を選定して、目標必達に向けて、営業店を挙げて全力モードに突入していくというのが金融機関営業店の実態なのです。

2 お付合い商品勧誘には寛大に対応する
このように、金融機関営業店の目標項目は多岐にわたるため、必ずしも実需に即した形での提案というわけにはいかなくなります。
例えば、系列クレジットカード会社のゴールドカードや、系列シンクタンク(例えば「〇〇銀総研」のようなもの)の会員や、年金保険のような保険商品等、いわゆる「雑モノ」と呼ばれるようなお付合い商品を外回りの担当者は、融資先社長にお願いすることになってしまいます。
お願いする先についても、例えば、リスケジュール中であったり、大きな債務超過で経営改善中のような融資先社長にお願いするわけにはいかないので、正常先でまずまずの融資先でないとこの手のお願いができません。
一方、お願いされる中小企業経営者からすると、(また、クレカか)とか、(シンクタンクの会員は勘弁してくれ)とか、そういうところが本音ではあります。
そうは言っても、クレカのゴールドカードであれば、空港のカードラウンジ(ビジネスクラス向けのラウンジと違ってあまりにもしょぼ過ぎるが)は利用できますし、シルバーのカードよりもポイントをより多く獲得できますし、銀行系列のシンクタンクが開催する勉強会や講演会でたまには勉強してみるのも経営者としては悪くはないかもしれません。
外回りの担当者としても、(もう社長にしかお願いできないんです)というギリギリのところでお願いしているところでもあるので、断られた外回りの担当者のダメージは相当なものです。
いずれにしても、金額ベースでは大したものではないので、基本的には融資先中小企業経営者としては、よほどのことがない限り、お付合いの範疇で断らないことが無難なところなのです。
中小企業経営者としては、3月決算ではない場合でも、世の中の年度末の慌ただしさに飲み込まれないよう、やるべきことを粛々とこなしていくことが必要なのです。

