【中小企業の銀行対策】中小企業経営者が心得るべき積立定期のススメとは?
今日は、中小企業の銀行対策として、中小企業経営者が心得るべき積立定期のすすめについて考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 毎月の積立定期で消費税と法人税の納付に備える
2 積立定期は銀行対策としての有効性は高い
どうぞ、ご一読下さい。
1 毎月の積立定期で消費税と法人税の納付に備える
売上が上がり利益が出てくると、消費税と法人税が心配だという中小企業経営者がいるかもしれません。
消費税はとかく評判が芳しい税金とは言えませんが、基本的な考え方は、お客様から売掛金と共に入金されている消費税(仮受消費税)と、外注費、諸経費等の支払時に上乗せした払う消費税(仮払消費税)との差額分を確定分と中間時に納付するのが中小企業が納付すべき消費税です。
平たく言えば、収めるべき消費税は、試算表上の仮受消費税と仮払消費税の差額と考えておくと良いかもしれません。
そんな消費税ですが、多くの中小企業でお預かりした消費税分を運転資金に使ってしまって、いざ、確定分と中間分の納付の時、消費税を納められないということが往々にして発生します。
そうなってしまうと、消費税の分納という事態を迎えてしまいかねません。
また、法人税については、おおまかに言えば、試算表上の経常利益の40%程度を見込んでおくと十分です。
消費税にしても、法人税にしても、分納をしてしまうと、いざ、政府系金融機関から融資を受けるという時に、納税証明書を求められた際に税金の分納が明らかになってしまって、政府系金融機関から融資を謝絶されてしまう可能性が高まります。
また、消費税が多くなってしまうと資金繰りが心配だということになると、売上を絞ったり、法人税への配慮から過度の節税をしてしまっては、本末転倒で、会社の成長が止まってしまいます。
このため、弊所では、お客様の中小企業に対して、消費税と法人税の納付原資を隔離するため、毎月の積立定期をメインバンクで積むことをお願いしています。
積立定期は少し多めに積んでおくことで、資金繰りの面でストレスがかかってしまいますが、積立定期は金融機関によって拘束されているわけではない(担保や質権を設定されているわけではない)ので、本当に資金繰り上補填が必要な場合は、積立定期の一部を取り崩して資金繰りに充てることもできます。
このように、中小企業の納税原資として毎月積立定期を積むことは極めて有用なことなのです。

2 積立定期は銀行対策としての有効性は高い
毎月、積立定期を積んでいく有用性を述べましたが、業況が順調で、資金繰りも安定して、手元流動性が確保できたことによって、法人税も消費税も流動性預金(当座や普通預金等)で賄うことができれば、積立定期は満期を迎えた分をそのまま定期預金に振って、現預金を更に手厚くしていくことが理想的です。
金利の上昇局面では、どの金融機関も個人預金だけではなく、法人預金も大歓迎です。
このため、積立定期が満期が到来し、流動性預金に振り替えられたとしても、金融機関としては、拘束をしてなくても、積立定期の分は事実上保全で見ることができるため、金融機関としては願ったり叶ったりです。
このため、積立定期を積んでいることで、金融機関の債務者区分や信用格付はプラスに作用するので、取引金融機関としても、ニューマネーにも取り組みやすくなります。
このため、積立定期は、中小企業経営者が想像するより、ずっとずっと銀行対策としては有効なのです。
令和7年度もいよいよ年度末です。
どの金融機関も年度末に向けて、数字を詰めているところです。
取引金融機関への銀行対策の一環として、年度末までにメインバンク担当者に積立定期を積むようにすると、メインバンク担当者は必ず、「ホンマですか。それは、助かります。ありがとうございます」と心証が良くなること、間違いありませんので、ぜひ、メインバンク担当者に積立定期への声がけをしてみましょう。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

