【中小建設業の銀行対策】年度始めの今だからこそ受注と原価管理を見直すべき理由とは?
今日は、中小建設業の銀行対策として、年度始めの今だからこそ受注と原価管理を見直すべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 受注と原価管理をあるべき姿に見直す
2 原価管理が中小建設業の銀行対策の肝である
どうぞ、ご一読下さい。
1 受注と原価管理をあるべき姿に見直す
4月に入り、新年度がスタートしています。
公共工事を受注する中小建設業にとっては、年度始めの今は、ちょうどリセットできるタイミングです。
工期が咋年度内の工事は完工、検査が完了して、役所からの最終工事代金を受領するのが今です。
役所からの最終工事代金の振り込みで、メインバンクから調達していた工事見合いの引当融資(紐付き融資)を完済したところです。
中小建設業にとっては、年度内工期の工事について、原価管理をしっかりと行ったことで、一年の中で最もキャッシュリッチになっているタイミングです。
一方、中小建設業の中には、工期に追われたり、突発的な工程変更などによって、外注費が当初の予算よりも膨らんでしまい、実質的に不採算受注となってしまったというケースもなきにしもあらずです。
下手をすると、メインバンクから調達していた引当融資について、引当物件の最終代金が役所から振り込まれてきたにも関わらず、「ここで引当を返済してしまうと給料が払えなくなる」ということで、手貸の期日が流れてしまうケースも懸念されます。
手貸の期日が流れて、完済できないとなると、メインバンクとしては、取組スタンスを厳しくせざるを得なくなります。
鬼の形相の支店長が担当者に向かって、「あそこには、今後一切、引当は出さんからな」と態度を硬化させてしまいかねません。
困り果てた担当者は、「もうなんでもいいので、資金を掻き集めてきて、返済して下さい」と匙を投げてしまいます。
このようなことが起こってしまうと、せっかく公共工事を元請けで落札することができても、引当融資をやってもらえなくなると、泣く泣く応札を事態を余儀なくされてしまいます。
このように、公共工事を元請けで受注するためには、メインバンクとの信頼関係を構築して、安定的に引当融資を調達できるような取引関係を維持し続ける必要があるのです。

2 原価管理が中小建設業の銀行対策の肝である
一定規模の公共工事を元請けで受注するとなると、材料費、外注費や現場経費の立替払いがどうしても発生してしまいます。
したがって、中小建設業が安定した受注体制を維持したり、規模を拡大していくためには、メインバンクから引当融資を必要に応じてタイムリーに調達できることが欠かせません。
現場が動いていると、施工部隊が工期に追われるため、なかなか会社全体が落ち着きませんが、公共工事が一段落する年度始めのこのタイミングが、会社全体の受注と原価管理の体制見直しを行うのに絶好のチャンスです。
上記のように、引当融資が期日通りに完済できないような事態に陥ると、メインバンクの取組スタンスは、一気に硬化してしまいます。
そのような事態を回避するためにも、受注と原価の管理を徹底する必要があります。
短期的にも、中東情勢の流動化によって、諸々のコストアップが避けられない中、工事原価は上昇傾向を辿ることが避けられそうにありません。
原価だけではなく、販管費の上昇も加味した社内体制の強化と引き締めを中小建設業経営者は行わなければなりません。
中小建設業経営者は、受注の維持・拡大には、メインバンクとの信頼関係構築が必須であることを再認識して、引当融資をタイムリーに調達できるよう、社内を引き締めると共に、メインバンクへの対話を欠かせてはならないのです。
【中小建設業経営者の皆様へ】メインバンクとの信頼関係強化による受注機会拡大の実現へもご一読下さい。

