【中小企業の銀行対策】取引金融機関担当者が注目する在庫をしっかり管理すべき理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、取引金融機関担当者が注目する在庫をしっかりと管理すべき理由について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 在庫はおカネであることを再認識する
2 綺麗でなくても在庫を整理整頓する

中小企業経営者の皆様、どうぞ、ご一読下さい。

1 在庫はおカネであることを再認識する

一部の業種、業態では、座愛顧を守らずに済むようなケースもありますが、製造業、卸売業や小売業といった業種は、原材料、仕掛品、製品、商品といった在庫を抱えて、商いを行います。
在庫を調達して営業が仕事をとってきて、製造や加工をしたり、納品書と共に製品や商品を納品して、納品分を締め日に請求書を郵送(今はE-mailか)し、お客様の締め日、支払日に合わせてお振り込みしてもらうと言うザクっとした業務フローが一般的です。
このように、在庫が当座預金や普通預金に入金されるまで、そこそこの期間がかかります。

確かに、運転資金を金融機関から調達しないと、おカネが回りません。
一方、在庫は最終的におカネに変わるので、在庫はおカネと同じです。

製造業、卸売業や小売業のほとんどでは、BSの流動資産の中でも、在庫は大きなウェイトを占めます。
在庫は最終的におカネに変わるとはいえ、過度に在庫を保有することによって、キャッシュフロー(資金繰り)がタイトになります。

このため、昔から、「在庫は持つな」がセオリーであって、どこかの自動車メーカーではありませんが、ジャストインタイムで今日使う在庫は今日仕入れると言う徹底した在庫圧縮が推奨されてきました。

しかしながら、ここ近年では、新型コロナウイルス感染症、イラク戦争、そして熊本の地震といった緊急事態が頻発しています。
緊急事態や非常事態では、おカネも大切ですが、モノを持っていた方が勝ちといったケースも出てきています。
ジャストインタイムも良いけれど、取引金融機関との良好な関係を維持することによって一定程度の在庫を保有するための運転資金を調達することも検討すべきなのかもしれません。

【中小企業の銀行対策】取引金融機関担当者が注目する在庫をしっかり管理すべき理由とは?

2 綺麗でなくても在庫を整理整頓する

在庫をカツカツではなく、一定程度保有するためには、取引金融機関、中でもメインバンクの協力が必要不可欠です。
「在庫の負担があるので、運転資金を融資して欲しい」とメインバンク担当者に中小企業経営者が要請をすると、毎月実地棚卸しをしていれば、月末棚卸し高が試算表に計上されています。
試算表上で仕入が増えて在庫が増加していれば、「そりゃ、社長、運転資金が必要ですね」とメインバンク担当者は納得します。
しかし、メインバンク担当者が営業店に戻った後、店内協議(部店長、次席以下、担当者らが集まって融資案件の方向性を揉む会議のこと)の席で部店長(支店長等)が担当者に、「お前、倉庫の中の在庫、見てきたんか。実際のモノを見やんとあかんやないか」と厳しい指摘を飛ばします。

実際、支店長は、こそっと担当者にはないしょで自ら業務用車を運転して、融資先に訪問します。
中小企業経営者は、突然の支店長のお出ましなので、少々面くらいますが、運転資金のニューマネーをお願いしているタイミングなので、支店長の訪問を断る理由はありません。
支店長は、雑談を切り上げるとおもむろに「社長、工場と倉庫の中って拝見できますか」としれっと在庫のモノを自らの目で確かめます。
工場建屋が少々古かろうが、支店長は意に介さず、在庫が品番毎に細かく分別されているか、乱雑に保管されていないか、しっかりと整理整頓されているか、つぶさに確認します。

品番毎に丁寧に整理整頓されていることをサクッと確認した支店長は本部決裁の貸付稟議書に肯定的な所見を付して、本部与信所管部署に送付するになります。

中小企業経営者は、メインバンクの担当者も、支店長も、できる銀行員ほど、現場を自らの目で確認していることを念頭に置いて、日々在庫の管理を厳格に行う必要があるのです。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へ
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