【中小企業の銀行対策】取引金融機関へのディスクローズの質を向上させる効果とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、取引金融機関へのディスクローズの質を向上させる効果について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。

1 取引金融機関へのディスクローズはフルオープンが原則である
2 ディスクローズの本質は自社の企業価値向上に直結する

どうぞ、ご一読下さい。

1 取引金融機関へのディスクローズはフルオープンが原則である

弊所のお客様へのスタンスは、お客様の会社の取引金融機関へは会社の現況をフルオープンにすることを大原則としています。
一部の経営者の中には、「そこまで会社のことを開示しなくてもええんと違うか」という声もありますが、会社の強みはとにかく、弱みも開示した方が北出の経験則としてメリットが大きいのです。

仮に、会社のウィークポイントを金融機関が把握をすると、普通の金融機関であれば、経営改善へのアドバイスをくれたりしますし、ウィークポイントを克服するために、新たな販路となり得るようなビジネスマッチングの提案をしてくれることもしばしばです。

金融機関はどこも、融資先を潰してしまうようなことはしませんし、融資先の債務者区分や信用格付けが上がるよう、行政庁から指導を受けているので、営業店だけではなく、本部の企業支援部署や法人向けの戦略部署から支援を受けることも期待できます。

ディスクローズの質の向上の手段としては、試算表の提出を3ヶ月毎だったのを毎月提出にすることや、向こう1年間を想定した資金繰り表を提出したり、部門別の損益計算書を開示したりすることなどが挙げられます。
手前味噌ですが、弊所では、お客様の会社の取引金融機関へのディスクローズの質向上に全力で取り組んでいるところです。

【中小企業の銀行対策】取引金融機関へのディスクローズの質を向上させる効果とは?

2 ディスクローズの本質は自社の企業価値向上に直結する

ここまで読み進めてきて頂くと、取引金融機関へのディスクローズの必要性はある程度ご認識頂けたはずです。
とはいえ、「所詮、銀行対策でしょ?」という声が挙がっても不思議ではありません。

確かに、ディスクローズは銀行対策であり、銀行対策としては最も効果的なものです。
しかしながら、ディスクローズの本質は銀行対策だけではありません。
ディスクローズの頻度を上げて、質を上げていくと、結果的に、経営者が自社のことをより深く理解することができるようになります。
場合によっては、今まで認識していなかったような強みが見えてくる可能性さえあります。

ディスクローズを重ねると、会社の内部要因の強みと弱み、外部要因の機会と脅威が見えてきます。
強みを伸ばして、弱みを克服し、機会に乗じて、脅威を回避することを繰り返していくと、間違いなく、会社の企業価値を上げることができるはずです。

ディスクローズは、銀行対策でありながら、自社の現状分析をより緻密に行うことができる有効なツールなのです。

中小企業経営者は、取引金融機関へのディスクローズ質向上に取り組みながら、自社の現状分析を日々行わなければならないのです。

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