【中小企業の銀行対策】ビジネスモデル俯瞰図を作成するメリットとは?

1 ビジネスモデルを「見える化」してみる

比較的事業規模の小さな中小企業であっても、それぞれの会社ならではのビジネスモデルがあります。
どこから買って、社内でどの仕事を誰が担当してどのようなプロセスを経ているのか、お客様はどのような先なのか、事業分野が複数あれば、それぞれの事業分野毎にビジネスモデルを書き出してみます。
文字情報は最小限度にして、表や図を使用して、なるべく視覚情報でわかりやすく表現するのがコツです。
経営者は自社のビジネスモデルを頭では重々理解しているのですが、表や図を使って文字情報を最小限度にしてビジネスモデルを描いてみると、無駄やムラが見えてきたりします。
特定の部署や人に仕事が集中していて、負荷がかかっているのが一目瞭然でわかります。
会社の業務フローを見直すきっかけになる良い機会でもあります。
あらゆるステークホールダーをビジネスモデル俯瞰図に登場させることが重要です。
ビジネスモデル俯瞰図を作ってみると、経営者がイキってみたところで、経営者一人では到底会社が回らないことも経営者は思い知らされます。
従業員がより働きやすくなるよう、職場環境を改善する必要性を理解するかもしれません。
得意先だけではなく、仕入先、外注先や経費支払先も会社を支えてくれています。
会社として、社会に貢献することを経営者が真剣に考えるきっかけにもなります。

2 ビジネスモデル俯瞰図は金融機関に自社を理解してもらうツールである

せっかく作ったビジネスモデル俯瞰図ですから、自社にとどめておくのはもったいないお話です。
融資を受けている各金融機関に早速提示してみます。
お客様は、勘定科目明細の売掛金を、仕入先は買掛金を、外注先は未払金や未払費用を見ればわかるっちゃわかりますが、金融機関担当者は多くの会社を担当しているので、ほとんどの金融機関担当者は、「フワッと」としか理解してくれていません。
金融機関から融資を受けている限り、金融機関に自社をより深く理解してもらうのは、経営者の責任です。
経営者として、ビジネスモデル俯瞰図を金融機関に提示して、「当社はこのようなビジネスモデル」で仕事をさせて頂いています」と言えば、「そんなん、めんどくさいわ」なんていう金融機関担当者はまずいません。
普通の金融機関担当者であれば、ビジネスモデル俯瞰図は大歓迎です。
実際、各都道府県の中小企業活性化協議会で使用されている収益力改善計画のデフォルトのシートにもビジネスモデル俯瞰図が盛り込まれています。
誰もが一目で「ああ、この会社はこういうビジネスモデルで商売してるんやな」と腹落ちします。
ビジネスモデル俯瞰図を提示して、ビジネスモデルの理解を金融機関が深めてくれれば、もしかすると、ビジネスマッチングの提案を受ける可能性も出てきます。
ビジネスモデル俯瞰図の作成は、社内でも社外でもいいことづくめです。
中小企業経営者の皆さん、早速、ビジネスモデル俯瞰図を作ってみようではありませんか!

【中小企業の銀行対策】経営者が健康を維持しなければならない理由とは?も併せてご一読ください。

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