【中小企業の銀行対策】短プラ上昇継続必至の2026年の中小企業経営者の心得とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、短プラ上昇継続必至の2026年に中小企業経営者が心得ておくべきことについて考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 既に多くの金融機関が短プラ引き上げを発表している
2 為替も大事だが金利にうるさくなる

どうぞ、ご一読下さい。

1 既に多くの金融機関が短プラ引き上げを発表している

昨年年末の日本銀行の政策決定会合において、政策金利の引き上げが決定されたことを受けて、メガバンク以下、地方銀行各行が相次いで、短期プライムレートの引き上げを発表しています。
一部の地方銀行では、未だ短プラ引き上げの発表がなされていませんが、これまでの先例から、短プラ引き上げを発表していない地方銀行も間もなく自行短プラの引き上げを発表することは間違いなさそうです。
短プラ引き上げの実施日は、早いところで、2月2日が多く、一部の2月3日や2月9日となっている銀行もあります。
各行共に、引き上げ幅は年率0.250%で横並びとなっています。
関西地区に関係する銀行で、発表されている引き上げ後の短プラは、3メガバンク(三菱UFJ、三井住友並びにみずほ銀行)は2.125%、りそな銀行2.375%、りそなグループの関西みらい銀行3.150%、みなと銀行2.450%、滋賀銀行、南都銀行2.825%、紀陽銀行2.950%となっています。
京都銀行と徳島大正銀行は、本日(2026年1月5日)正午時点で、短プラ引上げを発表していません。

短プラに銀行によって差がある理由は、それぞれの調達コストに違いがあるからです。
具体的にいうと、メガバンク等大手金融機関は固定性預金(定期預金等)よりも流動性預金(当座預金や普通預金等)の比率が高く。
逆に地方銀行でも、下位行や地方に本店をおく銀行ほど、法人よりも個人取引のウェイトが高く、このため、流動性預金よりも固定性預金の比率が高くなってしまうのです。
固定性預金の方が金利が高く、流動性位預金は逆に金利が低い(例えば当座預金の金利はゼロ円である)ことに起因します。

短プラ引き上げ実施後に到来する利払日(返済日と言い換えても良いかも知れません)以降、引き上げ後の新レートが適用されます。
2024年秋に実施された短プラ引上げ以降、今回の短プラ引き上げは3回目で、それぞれの短プラ引き上げ幅は2024年秋で0.150%、2025年3月で0.250%、今回で0.250%で、2024年秋から通算した累計の引き上げ幅は0.650%に達します。
借入金の平残(平均残高)が仮に1億円であったら、2024年秋以前よりも支払利息は年額で650千円も増加することになるのです。

【中小企業の銀行対策】短プラ上昇継続必至の2026年の中小企業経営者の心得とは?

2 為替も大事だが金利にうるさくなる

早ければ、来週や再来週には、取引銀行の担当者から「社長、短プラが上がりますので、適用金利を上げさせてもらうことになります」という旨の連絡があったり、訪問を受けたりすることになります。
短プラの引き上げは、債務者である中小企業としては、拒否することは事実上困難なので、丸呑みせざるを得ないのですが、短プラ引き上げについて説明を受ける際、「あ、わかったわかった。当社としてはどうしようもないんやろ。忙しいから今日はこれで」と軽くあしらうようなことがあってはなりません。
銀行担当者からすれば、(この社長、金利には甘甘やから、次の融資実行の時には高めの金利をもらうようにしよ)と思われたら、元も子もありません。

他方、中小企業経営者からすれば、自社の金利が世間との比較で高いのか、安いのか、なかなか情報がないのも事実です。
何かとオープンな関西であっても、連れの社長同士で呑んでいる時であっても、「おい、お前の会社の銀行の金利、なんぼや?」とはなかなか聞きづらいというのが本当のところです。
一方、借入金の適用レートは、金融機関の評価がそのまま反映していると言っても過言ではありません。
優良先には低レートで対応しますが、要管理先以下であれば、年率4%や5%台というのもなきにしもあらずです。
借入金の適用レートは、中小企業にとっては信用のバロメーターそのものです。

また、大きな金融機関ほど相対的に適用金利が低めである一方、信金、信組の場合には、自前の短プラが存在しないケースがほとんどであることと、預金の調達コストが高いため、融資の適用レートが高めになってしまいがちです。

製造業や卸売業を中心に、中小企業経営者は、為替に注目が行きがちですが、金利について、為替以上にうるさくならなければなりません。
日銀の植田総裁は、政策金利の更なる引き上げを公言しています。
このため、よほどの経済危機や大震災のような事態が発生しない限り、金利の上昇傾向は今後も続くものと踏んでおくべきです。

政策金利の引き上げ、短プラの引き上げは、中小企業にとっては、支払利息の増加に直結します。
増加した支払利息は金利が引き下げられない限り固定費として定着してしまいます。
ゼロ金利やマイナス金利の世の中ならいざ知らず、金利が上昇して支払利息が増加すると、虎の子の営業利益が吹っ飛びかねず、返済原資の枯渇にもつながります。
銀行借入に資金調達を依存する中小企業にとっては、短プラの引き上げは死活問題なのです。

中小企業経営者は、ゼロ金利、マイナス金利の時代は過去のものとして捉え、「金利のある世界」を生き抜くため、2026年を本業での収益増加にこれまで以上にエネルギーを注ぐ必要があるのです。

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