【中小企業の銀行対策】取引金融機関を機能別に使い分けるべき理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、取引金融機関を機能別に使い分けるべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 金融機関には得て不得手がある
2 自社の経営戦略に基づいて機能別に金融機関を使い分ける
どうぞ、ご一読下さい。
1 金融機関には得て不得手がある
コロナ禍から今日にかけて、多くの中小企業では、生き残りをかけて、ビジネスモデルに少し手を入れたり、商いの形を変えるような試行錯誤を行ってきました。
その過程で、従来からの取引金融機関では、何かと対応してもらえないようなケースが出てきているケースが散見されます。
例えば、従来からの商社経由から中国からの直接輸入に注力するようになったにも関わらず、外国為替に知見の乏しい地域金融機関では、ユーザンスを組んでもらえなかったケースがあったりします。
建設業で、個人の可処分所得の伸び悩みと金利の引き上げによって動きの鈍くなった個人向け注文住宅から、公共工事にシフトしたものの、信用貸に不得手な小規模金融機関では、工事見合いの引当融資に対応してもらえなかったりするケースが見受けられます。
こういうことは実はよくありがちなことであって、「この金融機関はアホやから」というわけではなく、得て不得手の問題なのであって、中国からの輸入でユーザンスを組んでもらうのであれば、メガバンク等大手金融機関の方が円滑に対応してもらえたり、工事見合いの引当融資をスムーズに受けるためなら、信用貸に強い大手地方銀行の方がすんなりやってもらえたりします。
肝心なことは、一概に金融機関と言っても、金融機関によって得て不得手があるわけで、債務者である中小企業は、ビジネスモデルの変遷によって、取引金融機関を厳選し、シフトさせていくことが必要なことなのです。

2 自社の経営戦略に基づいて機能別に金融機関を使い分ける
このように、一般には同じように看板が同じように見える金融機関ですが、その性格や強み弱みは様々です。
「うちのメインバンクは、何回お願いしてもちっとも対応してくれない」と嘆く中小企業経営者はなきにしもあらずですが、そもそもその金融機関が不得手としている業務をいくらお願いしても、ノウハウがないので、対応してもらえなくても仕方がありません。
ただし、重要なことは、得て不得手を踏まえて、「当行で対応させて頂きます」もしくは、「大変申し訳ないのですが、当行では対応できかねないものなので、ご了承下さい」といった具合に、素早く対応して、その可否を回答してくれる金融機関を選ぶべきことは言うまでもありません。
実際に、金融機関にお願いをして、2週間も経ってから「うちではできないんですわ」とノーテンキに答えてくるような金融機関は即刻、他行に肩代わりしてもらうべきです。
中小企業経営者は、取引金融機関の特性や得て不得手を正確に把握をして、自社の経営戦略に基づいて、その経営戦略に対応してくれるであろう金融機関との取引を深めることが重要なのです。

