【中小企業経営者の心得】信賞必罰を当たり前にすべき理由とは?
今日は、中小企業経営者の心得として、信賞必罰を当たり前にすべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点。
1 社内の不祥事は思わぬところから湧いてくる
2 信賞必罰を当たり前にすべき理由
どうぞ、ご一読下さい。
1 社内の不祥事は思わぬところから湧いてくる
弊所では、北出がお客様の中小企業経営者に直接お話をさせていただくことを原則にしています。
銀行対策というのは、非上場の中小企業にとっては経営の根幹なので、仮に経理部長や総務部長といった幹部がいたとしても、進言させて頂く相手は経営者です。
お付き合いが長くなってきて、経営者と阿吽の呼吸になってくると、単に銀行対策だけではなく、例えば、社内の不祥事のようなお話も当たり前のように承るようになります。
もちろん、法律の専門家にお願いすべきケースでは、弁護士先生や社会保険労務士の方に案件をお願いすることになるのですが、「実はみっともないお話なんやけど、この前な・・・」という具合に、経営者自身が切り出して下さるケースが少なからず発生します。
言うまでもありませんが、パワハラやセクハラのような事件は、受け取る側の気持ち次第というところがあって、なかなか一筋縄ではいきませんが、このような不祥事が顕在化すると、会社の雰囲気は最悪になります。
皆が疑心暗鬼になって、会社のパフォーマンスが低下してしまいます。
特に、管理職や役員が絡むようなケースは深刻です。
北出は、基本的に「「何もみっともないことではありませんし、恥じることでもありません。しかし、厳正に対処すべきです」と進言するのですが、このような社内不祥事は思わぬところから湧いて出てきます。
会社のキーマンや優秀な人材が辞めてしまうようなことにもなりかねません。
不祥事が社内でとどまらず、怪文書のような類のものがお客様の会社に流れてしまっては、会社の信用に関わります。
この類のデリケートな問題は、先送りすると傷口を拡げてしまうリスクが高いので、経営者としては要注意です。
2 信賞必罰を当たり前にすべき理由
会社に起こることは何も不祥事のようなネガティブなことばかりではありません。
営業部の新人営業部員が、新規顧客を掘り起こしてきたり、大口受注を取ってきた時には、「よう頑張った。お疲れちゃん」の気持ちを込めて、社内表彰をしたり、特別賞与を出したりして、功績を称えるべきです。
パワハラや不正のようなダメなものはダメですし、功績が上がれば全力で褒めてあげるような信賞必罰を当たり前にする会社にする必要があります。
不正が蔓延するのは、中小企業だけではありませんが、不正やパワハラが起きてしまうのは、会社の社風に問題がある証左です。
不正があっても臭いものに蓋をするような会社では断じていけません。
ネガティブな不祥事、パワハラや不正は、間違いなく、会社業績にマイナスに作用します。
マスコミにでも自社のネガティブな事柄が報道されれば、取引金融機関や取引先からの信用は地に堕ちてしまい、事業継続にも支障がでかねません。
中小企業経営者は、社内に事なかれ主義が蔓延していないか常に意識をして、不祥事、パワハラや不正は初期段階で対処し、芽を摘む必要があるのです。