【中小企業の銀行対策】節税重視では経営改善が実現できない理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、節税重視では経営改善が実現できない理由について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 節税をしていては返済原資は捻出できない
2 利益を出しまくってリファイナンスを実現する

どうぞ、ご一読下さい。

1 節税をしていては返済原資は捻出できない

リスケジュールの期間が長くなってくると、税法上の繰越欠損金が枯渇してきます。
中小企業で大きな赤字がドスっと出たことによって資金繰り余力が低下し、リスケジュールに追い込まれるというのがリスケジュールのよくあるパターンです。
中小企業の場合、税法上の繰越欠損金は最長10年間繰り越すことができますが、経営改善が進まず、なかなか利益が出ず、返済原資を十分捻出できなければ、元本返済金額の増額は難しく、リファイナンスの道が遠ざかってしまいます。
繰越欠損金がある期間であれば、経営改善を進めて、利益を進捗できたら、法人税負担は均等割の部分だけで、利益の7割程度は元本返済に充当することができ、リファイナンスへの道のりが見えてきます。

ところが、経営改善の効果が十分に出ず、繰越欠損金が10年の繰越期間を満了してしまうと、法人税を支払いながら返済を追っていくという非常に厳しい状況に置かれてしまうのです。

法人税を払うくらいだったら、極力節税をすることで手元流動性を確保したいと考えるのが、経営者の本音です。
こうなってしまうと、節税が先行して、利益を十分上げていくというモチベーションが経営者に生まれにくくなってしまい、半永久的にリスケジュールとなるゾンビ企業化してしまうことにもなりかねないのです。
税金を極力支払いたくないという経営者の本音と、利益を上げて元本返済を増額していくという両立は極めて難しいことなのです。

【中小企業の銀行対策】節税重視では経営改善が実現できない理由とは?

2 利益を出しまくってリファイナンスを実現する

特別な有税での費用計上がない限り、税法上の繰越欠損金と簿価債務超過の金額は、ほぼ近似値となるはずなので、繰越欠損金を繰り越すことができる10年以内に、リスケジュールの更新を行いながら、毎年着実にFCF(フリーキャッシュフロー)を積み増して、元本返済額を増額していくことが重要です。
そして、繰越欠損金を繰り越すことができる10年以内にリファイナンスを実現し、「普通の会社」に戻すことが重要なことです。
リスケジュールしてしまうと、元本返済負担がなくなる(あるいは大幅に軽減される)ため、経営者は緊張感が切れてしまうケースがなきにしもあらずです。
緊張感が切れて、リスケジュールをダラダラ更新していっていると、繰越欠損金は順次期限切れとなってしまうので、経営改善を図ると法人税負担がついて回るという事態になってしまうのです。

こうしたことから、リスケジュールに踏み切る際には、リスケジュールはあくまでも事業継続を最優先にした緊急避難的な措置であることを経営者は認識し、リスケジュール後速やかに経営改善計画を策定し、アクションプランを明確化し、アクションプランを速攻で実行していていくことが経営改善を成功させるための鍵なのです。

中小企業経営者は、「借りたカネは返さなければならない」ことを改めて理解をし、なんとしても経営改善を実現して、次世代に残せる会社に変貌させる覚悟が必要なのです。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へ
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