【コロナ禍のサバイバル】アフターコロナでの成長の鍵が「参入障壁」である理由とは?
今日は、コロナ禍のサバイバルとして、アフターコロナでの成長の鍵が「参入障壁」である理由について考えてみます。
今日の論点は以下の2点。
1 レッドオーシャンでの爆発的成長は険しい
2 「参入障壁」が高ければ高いほど残存者利益が大きい
1 レッドオーシャンでの爆発的成長は険しい
新型コロナウイルス感染拡大の初期段階から丸3年が経過しました。
新型コロナが中小サービス業に与えた打撃は甚大で、アフターコロナの今になっても、多くの中小サービス業がコロナ資金で膨張した金融債務の返済に苦しめられています。
とはいえ、アフターコロナとなり、大阪の街にはインバウンドが溢れるようになり(未だ中国本土からの観光客はいませんが)、中小サービス業各社のエンジンもかかってきました。
ミナミや梅田の一等地の路面店舗でもみられた空き店舗は再び埋まり始めています。
アフターコロナをチャンスとみた多くの飲食店No新規参入が本格化してきました。
ところが、コロナ禍をコロナ資金と特例リスケや収益力改善計画で耐えしのだ飲食業は、新規参入組との新たな競争に巻き込まれています。
新規参入組は、アフターコロナというある意味未だ非常事態に新規参入してくるわけですから、既存組よりも一段と差別化を図ってきます。
コロナ禍の最中、この危機を凌げば、焼け野が原のど真ん中で生き延びて、その後のブルーオーシャンを満喫できると考えてきた飲食業経営者にしてみれば、正直なところ、「こんなはずではなかったのに・・・」と感じているもしれません。
ましてや、円安とサプライチェーンの一時的な断絶による原材料費の高騰と人手不足による人件費高騰がコロナ禍を耐え忍んだ既存組を苦しめます。
北出が関与させて頂いている飲食業各社を見ていて改めて思うのですが、レッドオーシャン化した業界内で、爆発的な成長を遂げるのは極めて難しく、険しい道のりなのです。
2 「参入障壁」が高ければ高いほど残存者利益が大きい
一方で、商いとしてはニッチなサービス業の場合はどうでしょうか?
実際、北出がお手伝いしていて思うのですが、サービス業の中でも、ちょっとユニークでニッチなビジネスモデルの場合は少し事情が違います。
もちろん、ちょっとユニークでニッチなビジネスモデルでも、コロナ禍の影響は甚大で、売上高は前年同月比で80%を超えるような減収の波に襲われました。
しかしながら、メインバンク他他行の全面的な支援のおかげで、コロナを乗り切った結果、元々数少なかった競合他社が姿を消してしまいました。
その結果、コロナ前は見向きもされなかった新規のお客様からのお仕事が舞い込んできて、コロナ前を凌駕するような業況推移です。
これはとにもかくにも、参入障壁の存在が大きく関係しています。
いかに、隣の芝が青く見えようが、ちょっとユニークでーニッチなビジネスモデルへの新規参入は容易なことではありません。
参入障壁が高く、元々の競合他社が退場してしまうと、コロナ前には見えなかったブルーオーシャンが開けて来たのです。
参入障壁が高ければ高いほど、非常時の後にもたらされる残存者利益は大きくなるのです。
このように、会社存亡の危機を乗り切ることができたのも、ひとえに、コロナ前からメインバンク以下、各取引金融機関との間で信頼関係を構築できていたことが要因です。
更には、日々、同業他社との差別化にこだわりまくって、新たな価値を創造し続けなければなりません。
中小企業経営者の皆さん、非常時だけではなく、常日頃から、メインバンク以下、各取引金融機関とのコミュニケーションを継続する必要があるのです。