【中小企業の銀行対策】会社と個人を一緒くたにしてはいけない理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、会社と個人を一緒くたにしてはいけない理由について考えます。

今日の論点は以下の2点。

1 経営者だからこそ会社の資産を流用してはいけない
2 経営者ガイドラインで保証を外せなくなってしまう

どうぞご一読下さい。

1 経営者だからこそ会社の資産を流用してはいけない

北出がお客様と仕事をさせてもらう一番最初の段階で、まずは決算書を一通り拝見させて頂きます。
決算書は会社の状況を的確に表現してくれるので、ぐずぐずヒアリングする前に、「とりあえず決算書!」、なのです。

貸借(BS)を見て最も残念な勘定科目が貸付金、立替金、仮払金です。
貸付金等の行き先はほぼ、99%の確率で経営者かその家族向けです。
当たり前ですが、金融機関の受けも最悪です。

きつい言い方ですが、会社のおカネの流用です。
取締役であったら、横領では済まず背任だと言われても仕方がないくらいの厳しいお話です。
貸付金等が出てしまう要因の一番は、「役員報酬の減らし過ぎ」です。
なんとかPLで利益を出そうとして役員報酬を下げても、社長一族には家族があるので、結局のところ会社から資金が出てしまった結果、PL上は黒字転換しても、BSの資産が傷んでしまっては元も子もありません。

オーナー企業であっても、会社と個人は全くの別主体です。
経営者だからこそ、会社の資産、ましてやおカネを流用するのはもってのほかで、言語道断の行いです。

2 経営者ガイドラインで保証を外せなくなってしまう

会社と個人を厳格に分別する重要性は、経営者保証ガイドラインの運用によって、より重要になってきています。
経営者保証ガイドラインは、過度に人的保証や担保に依存しない中小企業向け融資を金融庁等行政が金融機関に対して求めているものです。

経営者保証ガイドラインに沿って、連帯保証債務を外すためには、
1 会社がしっかりと利益を出せていること
2 財務が安定していること
3 最低でも3ヶ月一回、業況を開示すること
4 会社と個人がきっちりと分別されていること
などが要件です。

例えば、社屋が会社名義だけれど、社屋の底地は社長個人の名義で会社から社長個人が毎月家賃を受け取っているケースはアウトとなります。
ましてや、会社から社長個人が貸付金を引っ張っているとなれば、連帯保証債務外しなど、夢のまた夢です。

連帯保証債務を外すことができれば、オーナー一族以外への事業譲渡やM&Aによる株式譲渡へのハードルが相当に下がります。

「うちは中小零細企業で、家族経営みたいなもんやから」と社長自身が拗ねるのではなく、会社である限り、会社が社会の公器であることを経営者は認識をし、会社と個人をきっちりと分別することで、会社の将来の自由度を上げておく必要があるのです。

【中小企業の事業承継】事業承継の鍵は帝王学と子離れである理由とは?も併せてご一読下さい。

公式サイト「次世代に残せる老舗企業の創造」もご覧下さい。

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