【中小企業の事業承継対策】ゴールデンウィークに親族会議を行う必要性とは?

1 3年振りの制限なきゴールデンウィークにやるべきこと

ゴールデンウィークが始まりました。
国内旅行な過去最大規模規模の民族大移動となり、飛行機も新幹線も大混雑となっているようです。
中小企業経営者も、少しはリラックスできるタイミングです。
日頃多忙な中小企業経営者には、ゴールデンウィークだからこそやれることをやってみたいものです。
旅行に行くもよし、近場で家族サービスに徹するもよし、書斎に籠もって歴史小説を読破するもよし。
3年振りの制限なきゴールデンウィークなので、実家に里帰りする人も多数いることでしょう。
中小企業経営者の親族が地元に戻ってくることもあるでしょう。
久しぶりに親族と顔を合わせ、大酒を食らうのも、ゴールデンウィークの有意義な過ごし方です。
他方、コロナの影響で経営改善が必要な局面にある中小企業経営者は、なんとなく心の中から楽しむというわけにはいかないかもしれません。
また、中小企業経営者が60歳を超えてきたら、「俺はまだまだやれる。創業者がそう簡単に引き下がれるわけはない」との気概は大切ながらも、ふと「がんばれるのはせいぜいあと10年か」という思いも去来します。
できれば直系の息子とかが最も望ましいですが、これはと思う親族に今すぐというわけではないけれど、ゴールデンウィークは、「ゆくゆくは、お前に会社を任せたい」という意思表示をする絶好のタイミングでもあります。
忙しい日常の中では、なかなか事業承継について冷静に考える暇もありませんが、ましてや親族が集まるような場があれば、親族にも事業承継について謀る場としての親族会議を開いてもいいかもしれません。
中小企業のオーナー一族であれば、ゴールデンウィークを有効活用しない手はないのです。

2 事業承継は1日にしてならず

いうまでもありませんが、中小オーナー企業にとって、事業承継は最大の経営課題です。
事業承継の大原則は、会社が最も良い状態で新経営陣に会社を渡すことです。
財務体質が脆弱であれば、稼げる会社に立て直して内部留保を潤沢にしなければなりません。
金融機関との連帯保証債務に承継も大きな問題です。
できれば、経営者保証ガイドラインに基づいて、保証の解除を目指すべきかもしれません。
会社を牛耳るボス的な年長社員の整理をする必要もあります。
取引先との悪しき取引慣習にもメスを入れなければなりません。
会社を身綺麗にする必要があります。
親族会議の動向によっては、親族への事業承継を断念して、第三者への株式譲渡や、場合によっては自主廃業やむなしという結論に至るかもしれません。
親族に継がせようが、第三者に株式譲渡しようが、いずれにしても会社を身綺麗にすることは避けて通れません。
会社を身綺麗にするには一定の年数が必要です。
中小企業経営者が事業承継への道筋をつけるのは、早いことに越したことはないのです。
中小企業経営者の皆さん、せっかくのゴールデンウィークを無為に過ごすことなく、事業承継について冷静に考えてみるゴールデンウィークにしてみてはいかがでしょう。

【中小企業の銀行対策】口うるさい金融機関をメインバンクにするメリットとは?も併せてご一読下さい。

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