【中小企業の収益確保策】「為替」より「金利」を意識する

1 中小企業にとっての「為替」の影響とは

「円安で大変なことになる!」とマスコミが騒ぎ出してから、もう半年。
確かに、円安で資源価格が上がり、電気代や燃料費が高騰、合わせて原材料高が追い打ちとなって、中小企業の収益に大きな影響を与えるようになっています。
確かに、製造原価がある製造業や建設業だけではなく、飲食業や卸・小売業でも、影響は甚大です。
価格転嫁をして値上げが当たり前となりましたが、企業間物価指数の上がりが消費者物価指数の上がりよりも大きいということは、特に中小企業は原価や経費の上昇分を必死で自社で吸収しようとしたものの、どうしようもなくなって泣く泣く価格改訂に踏み切るというのが現実です。
言葉を変えると、取引上、立場の弱い中小企業にとっては、原価、経費の上昇が先行、お客様への価格添加が後追いとなっていて、売上総利益率も売上高営業利益率も下落している、というわけです。

2 金利の動向の方が、中小企業にとってはより深刻だ

他方、マスコミがあまり報道していないのが金利の動向です。
主に、10年ものの国債の価格動向が主なベンチマークですが、一時、国債の利回りが上昇(国際価格は下落)する局面があったものの、日本国債の発行残高が1千兆円を突破した今でも、幸いにも国債の価格、金利の動向は落ち着いています。
大減税を打ち出した英国の前政権とは大違いです。

ただ、安定している短期金利の動向を楽観視し過ぎるのは危ない。
短期金利の市場が上昇すると、中小企業の借入金利に連動するTIBORや短期プライムレートは、短期金利の市場動向にいち早く反応します。
多くの中小企業では、借入金利の設定がTIBOR3ヶ月ものにスプレッドを上乗せしたり、もはや死語に近くなった短期プライムレートに上乗せされています。
短期金利が上がると何が起こるのでしょうか?

3 金利の上昇は「支払利息」という名のコストアップに直結する

仮に、中堅・中小企業で5億円の借入金があったとして、適用レートが1.000%上がる場合、支払利息の増加は年間で実に5百万円にも達します。
原価高、経費高の今のご時世であれば、下手をすると、支払利息の増加で、営業利益が吹き飛ばないとも限りません。

中小企業経営者の皆さん、融資を受けている金融機関個別の借入金の適用レートを把握されていますか?
意外と、借入金の金額を正確に覚えておられる経営者であっても、「うちのレート、ん?なんぼやっけな?」となりがちです。
繰り返しますが、支払利息は立派なコスト、どちらかといえば、固定費です。
経営者であれば、コスト削減は日々日々力注力されているはず。
なのに、支払利息に無頓着というのは、経営者として片手落ちです。

覚えておいていただきたいのが「レートは0.125%刻みである」ことです。
0.125%で刻むことを金融機関担当者に雑談の中で披露すると、金融機関担当者から一目置かれること、間違いなしです。
ここまで読まれた経営者の皆さん、早速、明日、早速、経理担当部署にて金融機関毎、個別の借入毎の適用レートを確認してみましょう。

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