【中小企業のコロナ対策】コロナ資金の無利子期間終了がもたらすものとは?

今日は、中小企業のコロナ対策として、コロナ資金の無利子期間終了がもたらすものについて考えます。

今日の論点は、下記の2点。

1 支払利息はコストである
2 無利子期間終了によって支払利息が収益を圧迫する

どうぞご一読下さい。

1 支払利息はコストである

中小企業が金融機関から融資を受けると、元本を返済するのと共に、利息を払います、
借入金に対する利息は勘定科目「支払利息」として仕訳され、営業外費用として計上されます。
多くの中小企業経営者は、自社がいくら金利を支払っているかについて意外と無頓着ですが、支払利息は立派なコストです。
中小企業経営者は、当たり前ですが、原価を低減したり、販管費削減に関心を持ち、利益確保のため、コストカットに力を注ぎますが、支払利息を削減しようというモチベーションを持っている中小企業経営者は極めて少ないと北出は肌感覚で感じています。

支払利息の利率(レート)は、基本的に金融機関から見た融資先への「評価」に直結します。
旧金融検査マニュアルによる債務者区分や信用格付によって利率が決まっていますが、残念なことに、多くの中小企業経営者が支払利息について比較対象が乏しいので、自社のレートが高いのか、低いのか、把握しにくという課題があります。

問題先であれば、年率4%台という適用レートも珍しくない一方で、優良先については、TIBOR3ヶ月ものにスプレッド50ベイシスポイントを乗っけて出来上がりベースで0.55%程度という超低レートが適用されているケースも存在します。

このように、中小企業経営者は、自社のレートがいくらでどのように決まっているのか(市場金利連動なのか、短プラ連動か、はたまた珍しいですが信用金庫などで見られる超プラ連動か)について関心を払い、知っておくことが重要です。
利息を英訳すると「Interest」です。
中小企業経営者にとって興味深くて当たり前です。
そして案外「金利、高いなあ・・・」と感じたらすぐに収益をより改善し、財務体質の強化に速攻で取り組む必要があります。

2 無利子期間終了によって支払利息が収益を圧迫する

昨今、コロナ資金に関して、「3年間の元本据置期間が終了して返済が始まるから中小企業が大変だ!」という報道が幅を利かせています。
それは確かに間違いのない話ですが、3年間の無利子期間が終わることに対して、ほとんど報道がされていないのは片手落ちのように思えてなりません。
コロナ資金の適用レートは、1.2%とか1.4%程度なので、仮にコロナ資金調達額が50百万円でも、無視期間終了後の支払利息は年率1.2%で年間600千円、月額50千円です。

「大した金額でもないな」
そう侮ってはいけません。
月額50千円のコストアップは中小企業にとって小さくない金額です。
現に、これまでコストカットに取り組んできルので、ほぼコストカットはやり切ってきた感が強いはずです。
そんな中、今から更に雑巾を絞るようにして月額50千円のコストカットを実現するのは容易なことではありません。
円安によって原材料費や水道光熱費が軒並みアップする中で、今までなかった50千円のコストがドドっと毎月乗っかってくるのです。
もちろん、元本返済が進めば支払利息は減少しますが、当面、50千円近くの月次コストアップに耐える必要があります。
営業外費用が50千円増加することは、経常利益が月次で50千円減少します。

弊所のお客様の会社でも、比較的新型コロナウイルス感染拡大の初期段階でコロナ資金を調達したケースでは、既に5月度の試算表で明らかに支払利息の増加が見受けられます。
無利子期間終了は中小企業にとって待ったなしなの経営課題なのです。

ちなみに、金融機関の側は無利子期間中は行政から利子補給を受けていたので、金融機関としては無利子融資でも痛くも何もありません。

このように、3年間の無利子期間終了がこれから相次いで中小企業に降りかかります。
もう一回、確認します。
元本返済が始まるので大変だ、ということと、無利子期間が終了して支払利息というコストが発生するということは全く別のことです。

中小企業経営者は、無利子期間終了が経常減益要因となることを改めて認識し、増収、原価低減、より踏み込んだ販管費削減に取り組む必要があるのです。

【中小企業の経営改善策】具体的な経営改善施策をスケジュール化するメリットとは?も併せてご一読下さい。

公式サイト「ポストコロナの中小企業の創造」もご覧下さい。

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