【中小企業経営者の心得】迷った時は初心に戻って「攻めの経営」に転換すべき理由とは?
今日は、中小企業経営者の心得として、迷った時こそ、初心に戻って「攻めの経営」に転換すべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点。
1 創業当初の経営者は攻めている
2 迷った時こそ原点回帰する
どうぞ、ご一読下さい。
1 創業当初の経営者は攻めている
北出は創業以来、資金繰りと銀行取引コンサルタントとして仕事をしていますが、お客様の中小企業経営者を間近にみていて、つくづく実感させられるのが、「勝ち続ける難しさ」です。
創業当初の経営者は、皆、「攻め」のスタンスです。
「志を持って独立したんだから、世の中に貢献しつつ役員報酬をしっかりと取れるようになりたい」
「業界で名の知れた会社になってみたい」
「いつかはIPOを実現してみたい」
経営者の志は、実に様々です。
ところが、当たり前のことですが、利益を追求する限り、利益と裏腹の関係にあるリスクを踏んでしまって、赤字に転落してしまったり、資金繰りがキツくなったりします。
利益を追求する限り、利益と裏腹の関係にあるリスクを踏んでしまうことはごく当たり前のことです。
一時的に赤字になったり、資金繰りがキツくなったからと言って、経営者は恥いる必要は全くありません。
とはいえ、リーマンショック、新型コロナウイルス感染拡大、円安による原材料高、そして人手不足といった具合に、自社ではどうしようもないような外部要因の脅威が突如会社に襲い掛かります。
自社の弱みは克服するよう、経営努力の余地がありますが、外部要因の脅威には会社は無力です。
このような外部要因の脅威に晒されると、経営者はついつい弱音を吐きたくなります。
「この会社、ホンマに大丈夫やろうか・・・」
そのような不安に駆られても不思議はありません。
コンプライアンスへの社会的な要請も強くなる一方です。
労務管理も厳格に行わなければなりません。
会社を防衛するための間接経費も必要となります。
不透明さが増すばかりの今のこの国において、会社を経営していくには、「迷いだらけ」に陥ってしまいがちです。
いつしか、ルーティンばかりに忙殺されて、視線が遠くに届かなくなってしまいます。
想定外のリスクにビクつきながら、会社の舵取りをしているのが中小企業経営者の実情なのです。
2 迷った時こそ原点回帰する
このように、現代の中小企業経営は、リスクだらけです。
リスクが顕在化する度に、中小企業経営者は、弱気になってしまいます。
このような時にこそ、中小企業経営者は、創業時の自らの姿を思い返して頂きたいのです。
今でこそ、民間金融機関が創業資金に取り組むようになりましたが、おそらく20年前であれば、民間金融機関(信用保証協会も含めて)は創業資金には後ろ向きでした。
当時の民間金融機関の融資係のローカウンターに一見で融資相談に行った経営者は、「創業資金はなかなかうちでは難しいですから、公庫さんへ行かれた方がいいですよ」とつれない対応を受けることがあったかも知れません。
創業時は、資金はカツカツだったかも知れませんが、経営者は皆「必ず成功してみせる」という強い気概を持っていたに違いありません。
時は巡って、経営者は皆、山も谷も乗り越えて、会社の歴史を作ってきています。
リスクだらけの今だからこそ、中小企業経営者は、迷ったら、「原点回帰」です。
創業時の自らの姿を思い起こせば、必ず、現状を打開する知恵が出てくるはずです。
そして、「もう一回、巻き返してやる!」という「攻めの経営」に経営者の発想を転換できるはずです。
歴史を重ねてきた会社には、曲がりなりにもメインバンクが応援してくれます。
現状を打開し、「攻めの経営」に転換するのに、金融機関との信頼関係をより深めたいと願う経営者を、北出は全力で応援します。
中小企業経営者は、迷った時には、創業時に原点回帰することが必要なのです。