【中小企業の銀行対策】金融機関のメンツを潰すようなことを謹まなければならない理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、金融機関のメンツを潰すようなことを謹まなければならない理由について考えます。

今日の論点は、以下の2点。

1 サブ行以下も丁寧に接する
2 小規模金融機関でもメンツを重んじるべき

どうぞ、ご一読下さい。

1 サブ行以下も丁寧に接する

「俺は、銀行嫌いやねん。なんで、銀行員に頭、下げなあかんのや!」と銀行嫌いを公言する中小企業経営者と稀にですがお目にかかることがあります。
中小企業だからといって、決して、金融機関に卑下する必要はありませんが、非上場中小企業にとっては、金融機関は重要な重要な資金調達源なので、わざわざ喧嘩を売る必要性はありません。
中小企業と金融機関はあくまでもビジネスパートナーです。
ビジネスパートナーとしてお互い対等であるべきですし、どちらかが下にみることも許されません。

幸いなことに、金融庁や財務省地方財務局の行政指導の甲斐あって、かつてのように、金融機関側が債務者の中小企業に対して、あからさまな優越的な地位の濫用のような事例はほとんど見受けられなくなりました。

他方、中小企業経営者の中には、メインバンク担当者には丁寧に対応する一方で、サブ行以下の金融機関を敬遠する方もいらっしゃいます。
もちろん、メインバンクファーストはわかりますが、サブ行以下に、資金をお願いするケースも起こり得ます。

メインバンクファーストながらも、サブ行以下の担当者にも丁寧な対応が求められます。

無借金経営の中小企業であればさることながら、世の中のほとんどの中小企業が金融機関に資金調達を依存しています。
金融機関にも危機感が募ります。
大阪や東京ならとにかく、地方では、地方銀行も信用金庫も、地場の中小企業が衰退していて、資金重要も細るばかりです。
20年先、30年先に、地方の金融機関が存続できるか、少子高齢化が進む中、地域金融機関も生き残りをかけて、既存の融資先を邪険に扱うことはもはやできないのです。
だからと言って、中小企業経営者が、重要なビジネスパートナーである金融機関に上からモノを言うようなことがあってはなりません。
中小企業経営者も金融機関役職員も、紳士淑女でなければならないのです。

2 小規模金融機関でもメンツを重んじるべき

中小企業経営者側から金融機関を見てみると、一言で、金融機関と言っても、その数自体も多く、特に、都市部ではオーバーバンキングです。
金融機関としての業態も、メガバンク、信託、地銀、第二地銀、信金・信組と様々です。
金融機関の規模としての指標の一つである預金量(資金量)も数兆円に達する金融機関もあれば、5,000億円程度の小規模な金融機関も存在します。

仮に、メガバンクがメイン、地銀がサブ、地元の信金がサブサブの場合であっても、メインバンクと中小企業側が認識しているメガバンクを重要視するのはわかりますが、サブサブの信金を邪険に扱うようなことがあっては言語道断です。

メガバンクだろうが、地銀だろうが、信金だろうが、金融機関としてのメンツは同様に持っています。
仮に、メインバンクで前向きな設備資金を取り組んでもらったとしても、サブ、サブサブ行にも「今回はメインさんでお願いすることにしました」位の事前のエキスキューズを忘れてはなりません。
「今回はメインさんでお願いすることにしました」と事前にエキスキューズしてもらったサブ、サブサブ行も、「事前にご相談頂いていたので」ということで、概ね理解を示してくれるはずです。
「所詮、資金量5,000億の小規模金融機関やから」と、小規模金融機関を雑に扱うことは許されないのです。

中小企業経営者は、常日頃から、取引金融機関のメンツを潰すことのないよう、配慮しながら、取引金融機関各行とのコミュニケーションを密に深めていく経営努力が必要なのです。

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