【中小企業経営者の心得】勇気を持ってもう一段の値上げを断行する必要性とは?
今日は、中小企業経営者の心得として、勇気を持ってもう一段の値上げを断行する必要性について考えます。
1 企業間物価高はまだまだ続く
2 コストアップの吸収はもう限界である
どうぞ、ご一読下さい。
1 企業間物価高はまだまだ続く
一本調子に進んでいた外国為替市場における円安は一応の落ち着きを見て、若干円高に逆振れするようになっています。
中小企業が使用、利用する原材料のほとんどは輸入に依存しているため、企業間物価高はむしろ低下しても不思議ではありませんが、どうも、建材も食材も、様々なマテリアルも値下げの傾向はなく、むしろ、より一段の値上がりが続く気配です。
メーカーも、問屋も、競合他社はあるものの、一旦上がってしまった販売単価を引き下げようとはしておらず、高値傾向が継続する見込みです。
多くの中小企業が販売単価の引き上げ交渉がままならず、コストアップ分を泣く泣く自社で吸収しているケースが散見されます。
外国為替相場の動向はさておき、市場金利の上昇も企業間物価の先高感を誘発しています。
多くの会社が、市場金利上昇による金利負担増を見越して、販売単価を引き下げようというインセンティブがなかなか出てこないのです。
このように、企業感物価高は、まだまだ続くものと中小企業経営者は踏んでおく必要がありそうです。
2 コストアップの吸収はもう限界である
コストアップが様々な財・サービスに及んでくると、コストアップは、直接的なコストである原材料費や人件費の上昇だけにとどまりません。
間接コストとも言うべき水道光熱費や消耗品費、雑費などなど、製造原価ではない様々な販管費にも、コストアップの波が押し寄せてきます。
家族経営の小規模事業者であれば、事業主一族でコストアップ分を吸収することができるかもしれませんが、曲がりなりにも、中小企業のレベルであれば、コストアップ分を自社で吸収することはもはや不可能で、赤字に転落するだけではなく、資金繰りにも影響が及びます。
このため、顧客との値上げ交渉は、直接費用だけではなく、間接費用の上昇分を見据えたものである必要があります。
小売や飲食業であれば、値上げに際して、商品力だけではなく、クオリティの追求による顧客満足アップも必要です。
クオリティ追求による顧客満足アップは、従業員の士気向上が必須です。
働く人、一人一人の意識改革も、中小企業経営者の重要な仕事です。
もはや、コストアップ分の自社吸収はもう限界のレベルです。
中小企業経営者は、【中小企業経営者の心得】勇気を持ってもう一段の値上げを断行する必要があるのです。