【中小企業の銀行対策】<脱・個人保証>への道

1 「脱・個人保証」実現への障害

昨日のブログで、中小企業経営者の個人保証について書きました。
このトピックスはとても重要で、かつ、中小企業経営者にとって大きな関心事であることから、昨日に引き続いて、個人保証について考えてみます。

昨日も書きましたが、中小企業への融資にかかる代表者の個人保証外しは、「経営者保証ガイドライン」のご時世でも容易では無いことを触れました。
「経営者保証ガイドライン」が求めている通り、会社と個人がきっちり分別されていることが「脱・個人保証」の大前提です。
「脱・個人保証」実現に向けて障害となることをもう少し掘り下げます。
特に、業歴の長い中小企業で散見されるのが、会社と代表者個人(あるいはそのファミリー)との間で役員報酬以外の債権債務が存在することです。
例えば、分かりやすい例として、本社社屋(建物)が会社名義、本社の底地(土地)が代表者個人名義となっていて、会社が代表者個人に地代家賃を支払っているようなケースです。
こういうケースでは、往々にして、本社土地、建物にメインバンクの根抵当権が設定されていて、代表者が自ずと担保提供者兼連帯保証人となってしまっています。
これでは、「脱・個人保証」は実現不可能です。

2 「脱・個人保証」を実現するための解決策

それでは、上記のような例に於いて、「脱・個人保証」を実現するためにどのような解決策があるのか考えます。
まずは、本社の底地(土地)を会社に売却します。
この際、売り手、買い手が利害関係者となるので、後々、税務署からグダグダ言われないためにも、土地家屋調査士さん等の専門家に第三者としての評価をして頂いて、適正な時価で売却する必要があります。
また売却に際しては、業歴の長い会社であれば、底地が先代から相続である場合が多く、みなし原価5%しか見てくれません。
つまり、売却価格の95%に対して、代表者個人に課税されることになります。
このように、「脱・個人保証」を実現すべく、会社と個人を分別するには、相応のコストがかかってしまうことになります。
しかしながら、後々課題となる事業承継や、場合によってはM&Aによる第三者への売却となる場合に備えて、相応のコストを払ってでも、会社と個人を分別しておくのが賢明です。
また、会社名義の不動産で、不動産担保が設定されていなければ、メイン行に担保として提供することで、メイン行との関係性強化も期待できます。
このように、「脱・個人保証」は、時間とコストがかかります。
「脱・個人保証」を実現するには数年単位のスパンが必要となりそうです。

「脱・個人保証」は簡単ではありませんが、将来に禍根を残さないためにも、中小企業経営者は、今の今から、「脱・個人保証」の取り組みを始める必要があるのです。

【中小企業の銀行対策】<脱・個人保証>への道その2も併せてご一読下さい。

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