【中小企業の銀行対策】健康管理が経営者の重要な仕事である理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、健康管理が経営者の重要な仕事である理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 突然の事業承継は問題だらけである
2 オーナー経営者の代わりは簡単には見つからない
どうぞ、ご一読下さい。
1 突然の事業承継は問題だらけである
毎日毎日、体に堪える暑さが続きます。
日々、全力で仕事に邁進する中小企業経営者もふと疲れを感じることもあるかもしれません。
たまには、会社のことを忘れて、リフレッシュすることも重要です。
ほとんどの中小企業はオーナー経営です。
代表取締役であり、株主総会では圧倒的な議決権を持つことで、事実上、会社では絶対権力者と言ってもいいかもしれません。
一方で、コンプライアンス流行りの世の中なので、いかに、絶対権力者といえども、むしろ従業員に忖度をして、社内の融和に努めている中小企業が数多くいるのもまた事実です。
日々、激務を重ねる中小企業経営者ですから、知らず知らずのうちに、体を酷使してしまっています。
気がつけば、持病が悪化していたり、また、突然の交通事故に遭遇して、大怪我を負わないとも限りません。
経営者の中には、「俺の息子が専務取締役として営業面の責任者を全うしてくれているし、俺に万が一のことがあっても安心安心」という方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、オーナー経営者の子息が事業承継を前提として、副社長や専務取締役、常務取締役として、社内の第一線で活躍している中小企業も散見されます。
他方で、営業や製造、現場といった部署は比較的オーナー経営者の子息が掌握しやすいのですが、事業承継を行なっていく上で、事業承継が最も難しい事業領域が銀行取引です。
特に、創業者の場合、取引金融機関が創業者の人となりや経営手腕を評価していることが多いことに加えて、何せおカネに関することは会社の中で最重要の機密事項です。
万が一、オーナー経営者の身に危険が及んで、急遽事業承継を行わなければならなくなった時に、最大のネックとなるのが銀行取引の承継です。
経営者の個人保証がある場合には余計そうで、短期間での事業承継は総じて問題だらけなのです。

2 オーナー経営者の代わりは簡単には見つからない
オーナー経営者自身は、もしかしたら「俺は大丈夫」と考えがちですが、病は突如襲ってきます。
ましてや、不慮の事故には備えようがありません。
他方、先ほども申し上げましたが、中小企業オーナー経営者は、日々激務にさらされていて、特に、知らず知らずのうちに、精神的なプレッシャーにさらされています。
「息子がいるから大丈夫」とたかをくくるのではなく、常日頃から、万が一に備えておく心構えが必要です。
このため、中小企業オーナー経営者は、面倒くさがらずに、健康診断や人間ドックといった定期的な健康チェックを怠るべきではありません。
適度に、リフレっ子をして、知らず知らずに受けてしまっているプレッシャーから解き放つことも重要です。
取引金融機関は、経営者が想像する以上に、融資先中小企業オーナー経営者の健康状態に敏感です。
せっかく、会社業績が順調で、会社の規模が大きくなりつつあっても、経営者の健康面での不安は、取引金融機関の不要な警戒感を招く可能性があります。
早い話、中小企業オーナー経営者の代わりはそうそういないということです。
週末、あるいはお盆のシーズンには、中小企業オーナー経営者だからこそ、会社のことを忘れ去って、リフレッシュすることも重要な経営者の仕事であることを認識する必要があるのです。