【中小企業の銀行対策】中小企業経営者が知っておくべき「債務償還年数」の意味とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、中小企業経営者が知っておくべき「債務償還年数」の意味について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 債務償還年数は10年以内にとどめる
2 借入金をゼロにする必要はない

中小企業経営者の皆様、どうぞご一読下さい。

1 債務償還年数は10年以内にとどめる

「債務償還年数、聞いたことないなあ」と感じる中小企業経営者は少なくありません。
当然のことといえば、当然のことですが、典型的な「銀行用語」です。
「債務償還年数、聞いたことないなあ」と中小企業経営者が感じることは別に不思議なことではありません。

ちなみに「債務償還年数」とは、既存の借入金を、現状の返済原資(キャッシュフローと言い換えても良い)で何年で返済できるかという経営指標です。
つまり、借入金の絶対額が少額であっても、赤字決算で、減価償却費の計上がほとんどなければ、債務償還年数は数十年にも渡ってしまう可能性が高まります。
一方、借入総額が大きくても、借入金のほとんどの資金使徒が設備資金や増加運転資金であれば、設備投資効果や増収による増益効果によって、債務償還年数は短くて済むかもしれません。

このように、債務償還年数は借入金の絶対額で決まるものではなく、借入金が効果的に活用されていれば、債務償還年数は短くなる傾向があります。

一般論なのですが、この債務償還年数は、10年以内とすることが健全な借入水準ということができます。
債務償還年数が10年以内でなければならない理由は、政府系のコロナ資金等特別な制度融資であったり、リスケジュールを脱してリファイナンスを実現するようなケースを除けば、設備資金にせよ、運転資金にせよ、民間金融機関の場合、返済期間は10年はちょっとしんどいというのが実際のところで、正味のところ、民間金融機関が条件として出せる返済期間は7年がせいぜいです。

このため、債務償還年数は理想的には7年以内、百歩譲って10年以内というのが金融機関目線なのです。

【中小企業の銀行対策】中小企業経営者が知っておくべき「債務償還年数」の意味とは? 

2 借入金をゼロにする必要はない

債務償還年数を概ね10年以内にする必要があると聞いた中小企業経営者の中には、「うちの会社のFCF(フリーキャッシュフロー)は10百万円で借入金総額は120百万円もある。債務償還年数は12年間。うちの会社はもう銀行から見捨てられるのでは?」を危惧する方がいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、そう単純なものではありません。
例えば、FCF10百万円しかないのに、借入金が300百万円もあるようなケースですと、おそらく、毎月の約定返済に耐えられず、事業継続を最優先するため、リスケジュール(返済条件の緩和)を余儀なくされ、経営改善を進めて、徐々に返済額を増額していく必要に迫られます。

一方、会社の事業資金は、運転資金によせ、設備資金にせよ、反復して借り換えたりすることで、必要に応じて真水(ニューマネー)を調達する必要が出てきます。
また事業が大きくなればなるほど、必要となる運転資金の絶対額は増えていきます。
個人のローンと違って、会社の事業資金はゼロにする必要はありません。
なので、借入総額や月次約定返済額にもよりますが、債務償還年数が10年程度であれば、融資先の範疇とすれば、健全な部類に入るわけです。

中小企業経営者の皆様、自社の債務償還年数を正しく理解して、自社が借入過多でないことを確認するのが肝要です。
債務償還年数が10年を相当程度超えて、月次の元本返済がしんどいと感じるようであれば、早期に経営改善計画を策定して、収益改善を図っていく必要があるのです。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

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資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へ
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