【中小企業経営者の心得】経理部門をブラックボックスにしてはならない理由とは?
今日は、中小企業経営者の心得として、経理部門をブラックスボックスにしてはならない理由について考えます。
今日の論点は以下の2点です。
1 収益の産まない経理部門という考え方を捨てる
2 経理部門を固めることが銀行対策の一環である
どうぞ、ご一読下さい。
1 収益の産まない経理部門という考え方を捨てる
創業者でオーナーの中小企業経営者は現場からの叩き上げの方がその多くを占めます。
建設業であれば現場と営業で好業績を上げたり、製造業であれば製造現場と営業の専門家であったり、卸売業であればバリバリのトップセールスマンであったりします。
逆に言えば、経理畑で独立を果たしたオーナー経営者は極めて少数派です。
経理畑の中小企業経営者という方におそらくお目にかかった記憶がありません。
総じて、オーナー創業経営者は、売ることに長けているということが言えるのです。
このような営業畑のオーナー創業経営者からすれば、経理部門は地味に見えてしまって仕方がありません。
確かに、給与計算をしたり、ひたすら計算機を叩きまくって振替伝票を起こしたり、会計ソフトを入力したり、ネットバンキングを操作している経理部門を営業畑の経営者は、ともすれば、「こいつら、収益産まない間接部門の連中やな」と思えてしまっても不思議ではありません。
確かに、営業畑であれば、評価の仕方が加点法がマッチしますが、経理部門は間違いがあってはならず、「ちゃんとやって当たり前」という具合に、減点法の評価になりがちです。
しかしながら、収益の産まない間接部門の経理部門こそ、会社の中枢部門であるのは間違いありません。
会社が儲かっているのか、そうではないのか、経営者が的確に把握するためには、経理部門がしっかりしていることが必要不可欠なのです。

2 経理部門を固めることが銀行対策の一環である
一見すると、間接部門で収益を産まない経理部門に見えてしまいがちですが、経理部門は極めて会社にとって極めて重要な役割を担っています。
例えば、消費税が10%と8%の費用が混在している場合は、仕訳時に税率の確認が必要です。
また、この支出はよくわからない支出だし日、面倒くさいから仮払金や貸付金で計上しておこうとなってしまったりします。
建設業で、完成工事ベースで売上計上していたら、前金を受領したら、前受金や未成工事受入金として負債に計上しなければなりません。
もちろん、会計事務所が不適切な仕訳があれば適宜指摘してくれるはずですが、個人の確定申告が集中する2月から3月にかけての期間や3月決算の会社が集中する5月下旬は、会計事務所の事務員さんも多忙を極めてしまうので、不適切な仕訳が見落とされることもなきにしもあらずです。
適切に会計が行われていないと、取引金融機関からの信用問題にも関わります。
本部の与信所管部署(融資部や審査部等)の調査役は業種割で担当が決まっていることが多いので、融資先の会計が杜撰であれば、(この会社はクサイなあ)とすぐ見抜いてしまいます。
適切に会計が行われていないことで、債務部者区分が正常先からその他要注意先に転がり落ちてしまえば、円滑な資金調達にも支障が出かねません。
間違っても、経理部門をブラックボックスにしてはいけないのです。
このように、中小企業にとっては、適切な会計が行われいなければ、取引金融機関の信頼を損ないかねません。
中小企業経営者は、「経理は収益を産まない間接部門である」という考え方は即刻捨て去って、自社の会計が適切に行われるように、経理部門を強化する必要があるのです。
資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

