【中小企業の銀行対策】リスケを卒業しリファナンスを実現して普通の会社となる重要性とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、リスケジュールから卒業して、リファイナンスを実現することで普通の会社に戻ることの重要性について考えます。

今日の論点は、以下の2点です。
1 リスケジュールの繰り返しはお金をドブに捨てている
2 リファイナンスを実現して経営者保証ガイドラインに則って事業承継を完了させる

中小企業経営者の皆さん、どうぞ、ご一読下さい。

1 リスケジュールの繰り返しはお金をドブに捨てている

コロナ禍が終息して3年が経過し、世の中は、インバウンドが本格的に回帰するなどして、コロナ前に戻ったような風景が見えています。
しかしながら、全東信の例をひくまでもなく、依然として、飲食業を中心としたサービス業では、コロナ禍で受けた痛手から本格的に立ち直れないでいて、事業継続優先のため、取引金融機関にリスケジュールを要請し、今なお、リスケジュール状態にある中小サービス業は少なからず存在します。
あるいは、2009年、施行された中小企業金融円滑化法の運用開始以降、リスケジュールを脱することができず、1年毎にリスケジュールの更新を余儀なくされている中小企業もなきにしもあらずです。

確かに、元本返済を止めて(あるいは減額して)しまうと、目先の資金繰りは相当程度楽になることは間違いありません。
リスケジュール当初は、「元本返済を再開して返済額をどんどん増額していって、なるべく早くリファイナンス(概ね返済期間10年で借り換えること、リスケジュールから脱却すること)を目指す」と息巻いていた中小企業経営者も、いつしか(どうせ、息子は会社を継ぐ気なんて露ほどもないし、このままリスケを繰り返して、俺が死んだら会社はたたんでしまえばええやん)と弱気になってしまっているケースもなきにしもあらずです。

確かに、リスケは楽ですが、「借りたものはしっかり返す」と言うのが商道徳上の道理なのであって、そもそも、借入金は補助金や助成金ではないので、返済しなければならないものです。

実際問題、リスケジュールを年1回更新する度に、条件変更手数料が借入一本毎とに必要となりますし、信用保証協会保証付の分には1年分の保証料を支払わなければなりません。
信用保証協会のカテゴリー(銀行等の信用格付のようなもの)もリスケを繰り返していては低位安定してしまうため、信用保証料率は高止まったままです。
条件変更手数料も借入一本毎に11千円や16.5千円と少額に見えますが、リスケジュールを更新する度に、毎年毎年金融機関に支払続けなければならなくなります。

平たく言ってしまえば、リスケジュールを更新して、継続していると、リスケジュールにかかる経費はドブに捨てていることと変わりはないのです。
同じ経費をかけるのであれば、生成AIのハイスペックな有料版といった前向きな経費を使うべきです。
リスケジュールを更新、継続していると、前向きな経営に取り組むと言うことが事実上難しくなってしまうのです。

【中小企業の銀行対策】リスケを卒業しリファナンスを実現して普通の会社となる重要性とは?

2 リファイナンスを実現して経営者保証ガイドラインに則って事業承継を完了させる

リスケジュールが当たり前となって、毎年、リスケを更新、継続していると、これこそ、「茹でガエル」の状態です。
最初は、「いい湯やな〜」とのんびりお湯に浸かっていても、実は、湯船の下では火がガンガン燃えていて、気がついたら、湯船が煮えたぎってしまって、「アチアチアチチ」となってしまうのとリスケジュールを更新、継続することは同義なのです。

そうではなく、リスケジュールで良しとするのではなく、(最長で)期間10年で借り換えるリファイナンスを実現していくことが会社を未来に向けて発展させていくことに直結します。
リスケジュールを長年更新していると、昔々の借入金がそのまま生きている形になるので、社長だけではなく、奥さんや両親、親族といった直接事業に携わっていない連帯保証債務がずっと生きたままになってしまいます。
奥さんや両親、親族も、「ま、年一回のことだし」と慣れっこになってしまっていると、余計始末が悪くなります。

今は、経営者保証ガイドラインの世の中なので、リファイナンスを実現して新たな借入金で借り換える形で融資を実行してもらうようにすれば、原則、連帯保証人は、社長一人で済みます。
連帯保証人の親族も高齢化してくると、連帯保証人の資格を継続することが難しくなり、取引金融機関と揉める種になってしまいます。
仮に、借入金が2億円あるとすると、期間10年(120回)でリファイナンスするとなると、月額の元本返済額は1,666千円となり、月額概ね2,000千円のFCF(フリーキャッシュフロー)が必要となります。
月額2,000千円、年間24百万円のFCFを稼ぎだす商いにブラッシュアップしなければリファイナンスを実現することはできません。
しかしながら、今一度、経営改善計画のアクションプランをテコ入れして、月2,000千円のFCFを創出できるような商流を創り出すことが必要です。
ここが、社長の本気度が試されるところで、社長以外の親族の連帯保証債務を解除することが出来、10年間で返済するという普通の会社に戻さなければなりません。
リファイナンスを実現することができれば、リファイナンス実行後2、3年後には、ニューマネーの調達も可能になるので、攻めの経営も視野に入ってきます。
リファイナンスを実現するに際して、メインバンクの確固たる支援スタンスも極めて重要です。
事業承継や事業再生へのノウハウは、銀行等金融機関によって少なからぬ差があることも事実なので、事業承継までを見据えたリファイナンスに向けた取引金融機関の協力も必要不可欠です。

リファイナンスを実現することができれば、「俺、親父の会社、継ぐつもりないし」とそっけなかった子息も、「俺、親父の後、やってみよかな」と事業承継に前向きな態度を示す可能性が高まります。
事業承継時には、経営者保証ガイドラインを更に深掘りして、社長保証も解除できるよう、会社とオーナー一族とを分別することも取り組む価値が十分出てきます。

中小企業経営者は、リスケ中であるからと負け犬になることなく、会社を未来に残するためにも、リファイナンスを実現することで、個人の連帯保証債務の解除を目指して、自社を儲かる会社にする必要があるのです。

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