【中小企業の銀行対策】経営改善にはビジネスモデルの革新が必要である理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、経営改善にはビジネスモデルの革新が必要である理由について考えてみます。

今日の論点は以下の2点。

1 リスケジュールは永遠には続かない
2 厳しい外部環境下では改善の延長線ではなく革新が必要である

どうぞご一読下さい。

1 リスケジュールは永遠には続かない

少し古い話になりますが、旧民主党政権が発足して間もない2009年12月、中小企業金融円滑化法が施行され、これまで極めてハードルが高かったリスケジュール(返済の条件変更)が中小企業にとって一気に身近なものとなりました。
同法は2013年3月末で期限切れとなりましたが、「債務者からの返済の条件変更には柔軟に応じること」という金融機関に対する行政庁からの行政指導が行われているため、円滑法時代と事実上リスケジュールは変わりなく運用されています。
新型コロナウイルス感染拡大によって、特例リスケ、収益力改善計画が運用されるようになって、リスケジュールは更に「市民権」を得ているというのが現実です。

このような流れから、北出が公的支援機関等からの専門家派遣でお手伝いさせて頂いている中小企業では、もう10年以上にも渡って条件変更(リスケジュール)が続いていて、未だ償還年数が40年や50年に渡るケースが少なくありません。
社長の年齢を勘案すると、事実上、返せない状況に陥っているといっても過言ではありません。

しかしながら、「借りたカネは返さなければならない」ので、破産法等による法的措置を用いない限り、借金は消えて無くなりません。
つまり、リスケジュールは永遠に続くものでは決してありません。

そうはいっても、償還年数が40年や50年といった長期に渡る経営者は、北出が傍目から見る限りでも、「もう、このままでええかな」と思っている節がないでもありません。
そのような一種「ゾンビ企業」に共通する特徴について掘り下げてみることにします。

2 厳しい外部環境下では改善の延長線ではなく革新が必要である

「ゾンビ企業」に共通する特徴について掘り下げます。
まず、「ゾンビ企業」及び「ゾンビ企業の経営者」は、「変えること」に後ろ向きです。
もちろん、前例踏襲は社内に波風が立たず、表面上、無難に進んでいくことが予想されます。

しかしながら、特に、コロナ禍からアフターコロナになって、外部環境は激変しました。
原材料や資源価格の高騰、コロナ禍で慣れ切った引きこもりが続いて人手不足が深刻です。
またよほど、ユニークなビジネスモデルを除けば、供給過多で、コンペティターとの競合が熾烈です。
物価高、人手不足並びに競合激化という謂わば三重苦を克服して、弛緩しまくっている「ゾンビ企業」がまともに元本返済に耐えられるようになるためには、前例と過去の成功体験を全て捨て去って、オールリセットすることが必須です。
経営改善というこれまでの延長線上の改善では到底追いつかないため、経営者自身が腹を括って抜本的な革新を巻き起こさなければなりません。

改善どころか、改革、革新が求められるのが今の中小企業です。
中小企業経営者は、経営改善の程度に関わらず、改革、革新を社内で実現し、次世代に残せる会社に創り変える覚悟が必要なのです。
弊所は、改革、革新を断行する中小企業経営者を全面的に応援します。

 

【中小企業の銀行対策】「銀行嫌い」が経営者失格である理由とは?も併せてご一読下さい。

公式サイト「次世代に残せる老舗企業の創造」もご覧下さい。

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