【中小企業の銀行対策】業況報告は本題8割雑談2割が効果的である理由とは?

今日は、中小企業の銀行対策として、毎月の業況報告(モニタリング)は本題が先で8割、雑談が後で2割が効果的である理由について考えます。

今日の論点は以下の2点。

1 挨拶の次にいきなり本題突入する
2 最後の雑談2割も手を抜かない

どうぞご一読下さい。

1 挨拶の次にいきなり本題突入する

北出は、お客様の会社経営者に対して、金融機関への業況報告(モニタリング)を必ず毎月行って、北出も同行するようにしています。
業況報告(モニタリング)は、一番最初の段階で、金融機関と試算表、資金繰り表(建設業では受注明細)を持参して、直近の業況報告と足元の業績見込みを端的に金融機関担当者にご報告しています。

基本的に毎月モニタリングは金融機関としてはめちゃくちゃウェルカムで、債務者の中小企業と金融機関との信頼関係構築に最も効果的であると痛感しています。

一方で、経営者によっては、最初、「え、ホンマに毎月銀行行くんですか?」と驚かれるケースも無きにしもあらずです。
多くの場合、債務者の中小企業はおカネを借りたい時を除けば、主体的に金融機関と接触しようとしません。

しかしながら、それでは、金融機関担当者の側からすると、「なんや、資金が必要な時だけ電話かけてくるだけや」となってしまって、いつまで経っても、双方の信頼関係は築けません。

とはいえ、毎月モニタリングとなれば、時間も作らなければなりませんし、経営者に過度な負担を与えることも芳しくありません。
なので、北出は、極力モニタリングに無駄な時間を費やさないよう、努力しています。

モニタリングに無駄な時間を費やさないために効果的なことは、挨拶の次にいきなり本題に突入することです。
別に言い換えると、結論が先、です。

毎月モニタリングの本題は基本的には数字の検証と近い将来の今後の会社としての施策です。
経営改善計画書の類のものが提出済みであれば、アクションプランに記載した具体的な施策の進捗状況の報告ともいえます。

毎月モニタリングを3ヶ月もやっていけば、金融機関担当者も段々と要領を得てくれるので、いきなり本題、結論が先に慣れてくれます。
また、結論を後に回してしまうと、時間切れになって、核心となる結論に辿り着く前に、商談、打ち合わせがタイムズアップ、となってしまうおそれがあります。
お互い忙しい身で、時間を作っているのに、もったいないことになってしまいます。
金融機関へのモニタリングにとどまらず、他の様々な打ち合わせや商談でも、いきなり結論、結論が先というのは最も効果的かもしれません。

2 最後の雑談2割も手を抜かない

そうは言いながらも、本題と結論だけで、「本日はありがとうございました」と締めてしまうのも芸のないお話です。

某航空会社じゃないけれど、雑談も大切といえば大切です。
なので、本題8割に対して、残りの2割を雑談に割くことも重要だと北出は考えています。

金融機関担当者といっても、組織人である前に一人の生身の人間です。
特に、3メガバンクや商工中金といった全国展開の金融機関だと転勤も全国なので、担当者の出身地や出身校も千差万別です。

雑談の中から、もしかして、担当者と同郷であったり、大学の先輩後輩に当たることが判明する可能性も無きにしもあらずです。
また、たまたま趣味が同じだったりすると、人間関係はあっという間に接近します。
棚ぼたですが、一気に阿吽の呼吸が効く関係性を構築することができるかもしれません。

なので、残り2割の雑談も、本題と結論よりは少し緩い空気感がある中でも、気を抜くことはできません。

中小企業経営者は、金融機関へのモニタリングだけにとどまらず、本題8割雑談2割、雑談でも気を抜かないことを念頭に置いて、様々な打ち合わせ、商談に臨む必要があるのです。


【中小企業の銀行対策】資金繰りがタイトな時にこそメインバンクの支援が重要となる理由とは?も併せてご一読下さい。

資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご覧下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA