【中小企業の銀行対策】女性役職者が増えている金融機関との取引を拡大すべき理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、女性役職者が増えている金融機関との取引を拡大すべき理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点。
1 女性役職者の増加度合いは金融機関の斬新性に直結する
2 女性役席の対応は柔軟である
どうぞ、ご一読下さい。
1 女性役職者の増加度合いは金融機関の斬新性に直結する
北出は、お客様の中小企業の銀行対策の仕事をしていて、日常的に金融機関の役職員と、打ち合わせやモニタリング等でコミュニケーションをとっていますが、ここ最近になって、多くの金融機関に女性役職者、女性役席が増えてきているように感じています。
北出は、格別のジェンダーフリー論者というわけではありませんが、カチカチの金融機関の組織においても、役席以上の役職員や役員クラスにドンドン女性が登用されていけばいいと考えています。
他方、金融機関によって、女性役職者の増加度合い、女性役席の登用度合いには、多少のムラがあることが否めません。
金融機関によっては、未だに女性職員に制服着用をさせていたり、女性職員の多くを預金や為替、投信や保険の販売に従事させ、融資係や渉外係(外回り)には男性しかいないようなケースも散見されます。
こういってはなんですが、例えば、北出の決めつけかもしれませんが、数年前に経営統合した合併行は店舗内店舗方式での営業店の集約が進み、ポストが足らなくなる(3店舗が店舗内店舗で一カ所に集約されたら一人の部店長が3店舗の長を兼任することがほとんどである)ため、役職定年前の部店長や次席は自らのポストの確保に躍起になって、女性登用が十分進んでいないような金融機関も見受けられます。
他方、北出から見ても、預貸を両建てで伸ばし、預かり資産も増やしていて、かつ、斬新な取り組みを行なっている金融機関の場合、融資係の女性役席が明らかに増えてきています。
確かに、経営改善局面の融資先への対応は、融資役席にとっては楽な案件では決してありませんが、楽な案件でないことは、男性だろうが、女性だろうが、同じことです。
男性でも、女性でも、「この人、なかなか切れるなあ」であったり、「こいつ、全然、融資わかってないなあ」であったり、男性、女性に限ったことではありません。
男性でも、女性でも、優秀な人は優秀なので、女性の融資役席や渉外役席、次席や、部店長がドンドン増えていくような金融機関であって欲しいと北出は考えています。
2 女性役席の対応は柔軟である
実際、女性の融資役席が担当になってもらって、モニタリングを毎月行っていく中での仕事のやりやすさですが、一言で言ってしまうと、「対応が柔軟で、臨機応変に対応してくれる」ことです。
確かに、経験不足の方もおられて、打ち合わせの最後に、「次回はもっと勉強しておきます」とおっしゃられることもありますが、例えば、増収の具体策を具現化するようなケースでは、おっさんのカッチカチの固定観念とは違って、「ほう、そういう手もありますね」と北出が感心させられるような柔軟な考え方を披露してくれることがあります。
女性役席の場合、基本的に案件に対して放置されるようなことはないので(時折、こっちからすると重要な案件のはずなのに、おっちゃんの役席が放置してしまうことがたまにある)、わからないなら「不勉強でちょっとわかりません」とはっきり言ってくれますし、逆にそこは北出がフォローできたりするので、北出としては女性役席さんとは、やり易いというのが実感です。
元々、金融機関は、男性中心の組織の象徴的な存在なので、女性の登用がなかなか進まないのはわからないでもありませんが、男性中心のカチカチの組織は社会が許してくれません。
中小企業経営者は、女性登用が進んでいる金融機関をメイン行としたり、取引シェアを上げて取引を拡大することを検討していく必要があるのです。