【中小企業経営者の心得】お盆に中長期的な経営課題を熟慮する時間を持つべき理由とは?

今日は、中小企業経営者の心得として、お盆期間中に中長期的な経営課題を熟慮する時間を持つべき理由について考えます。

今日の論点は以下の2点。

1 ルーティンを離れて冷静に先のことを考えてみる
2 必要であれば家族・親族会議を開いてみる

どうぞご一読下さい。

1 ルーティンを離れて冷静に先のことを考えてみる

今日は8月10日で、明日の祝日「山の日」を皮切りに、多くの中小企業が夏季休業期間に入ります。
サービス業の経営者は、コロナ明けの絶好の稼ぎ時なので、「うちはそんな悠長なこと、言うてられへんのや」と文句が聞こえてきそうですが、夏季休業に突入する経営者は、久しぶりにルーティンワークから解放される時間となります。

中小企業経営者としては、常に会社のことを考えるため、純然に休業期間を目一杯遊び尽くすと言うわけにはいかないかもしれませんが、少しでも家族サービスに徹したり、じっくりと読書をしたり、自分自身のために時間を有効活用して、少しでもリフレッシュして頂きたいと思ってしまいます。

そんな夏季休業の期間中ですが、普段はついつい、目先のルーティンワークを優先せざるを得なくなることが多く、なかなか、3年先、5年先、あるいは10年先といった中長期的な経営課題にガチに向き合えないものです。
おそらく、夏季休業期間中は、頻繁になってくる携帯電話も沈黙するでしょうし、社員も出社しないため、先のことを考える絶好のチャンスです。

具体的には、後10年先、誰に会社を託すべきか、という事業承継について、あるべき姿を吟味することはとても有意義です。
あるいは、コロナ資金で借入金が増加した中、将来の返済に耐えうる会社にするためには、どのようにビジネスモデルに手をつけるべきかに思いを馳せるのもこの時期ならではです。
経営改善局面にある場合には、収益や資金繰りを改善するための具体的で実現可能性の担保できるアクションプランを練り直すのも、この時期ならではの経営者の仕事です。

このように、お盆は、中小企業経営者にとって、少しリフレッシュしながら、会社が抱える中長期的な経営課題に向き合う大切な時間帯なのです。

2 必要であれば家族・親族会議を開いてみる

お盆の時期、特に熟慮したいのが事業承継のお話です。
オーナー企業の場合、「会社をどうする?」と言う経営課題は、即ち「一族の課題」に直結します。
本当に息子に継がせるのか? あるいは、番頭にショートリリーフをお願いするのか? はたまた、M&Aにて第三者に株式を譲渡してしまうのか? これらは、オーナー一族にとって一族を揺るがしかねない大きな問題です。
受ける側の息子がまだ会社に入社していなくて、どこか大手企業に勤務していて実家に帰ってくるともなれば、家族、一族皆が集まって議論する必要が出てくるかもしれません。

事業承継は、実際のバトンタッチをいつにするかはともかく、方向性を確定させて、数年単位で準備を進めていく必要があります。
ただ、普段はなかなかそこまでのお話になりにくいのが現実なので、お盆を口実にした家族会議、親族会議はこの時期ならではの絶好のチャンスでもあります。

「家族会議、親族会議になれば、普段より疲れるやないか」と事業承継をフワッと視野に入れている経営者から文句が聞こえてきそうですが、事業承継への準備着手は早いに越したことはありません。
問題の先送りは許されないので、お盆のこの時期に家族会議、親族会議を開いてみてはいかがでしょう。

家族会議、親族会議はともかく、中小企業経営者の皆さん、夏季休業突入前には、暑い中、安全第一で夏季休暇を過ごすことを今日の夕礼で全従業員への周知をお願いします。

 

【中小企業に銀行対策】「経費削減」より「原価低減」が収益改善の近道である理由とは?も併せてご一読下さい。

公式サイト「次世代に残せる老舗企業の創造」もご覧下さい。

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