【中小企業の銀行対策】新型コロナ5類移行から丸3年でも中小サービス業が苦戦を強いられている現状とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、新型コロナウイルス5類移行から丸3年が経過しても、中小サービス業が苦戦を強いられている現状について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 アフターコロナでは原材料高と人手不足が深刻である
2 いつまでもリスケジュールでは許されない
どうぞ、ご一読下さい。
1 アフターコロナでは原材料高と人手不足が深刻である
今日は、2026年5月8日。
2020年から世界中を震撼させた新型コロナウイルス感染症が、我が国に於いて、感染症区分が5類に移行して、今日で丸3年が経過しました。
確かに、新型コロナウイルス感染症は収束し、大阪を始め、関西にもインバウンドが戻り、インバウンドが関西経済の牽引役になっています。
新型コロナウイルス感染症禍では、飲食業をはじめとして、大量の中小企業がコロナ資金を民間金融機関と政府系金融機関から調達した他、中小企業再生協議会(現中小企業活性化協議会)の支援を受けて、コロナ特例リスケに取引金融機関から応じてもらったことで、少なからう中小サービス業が生き延びることができました。
他方、コロナ前からの運転資金や設備資金の借入金に加えて、コロナ資金を調達したことによって、多くの中小企業、中小サービス業が返済原資が枯渇しました。
新型コロナウイルス感染症が5類に移行して、丸3年が経過した今でも、少なからぬ中小サービス業がリスケジュールから脱することができずにいます。
それもそのはずで、コロナ禍を脱して以降、中小サービス業はどこも原材料高と人手不足という深刻な事態に直面しました。
今般の中東情勢の流動化によって、全体的なトレンドとして、円安の流れは続くことが予想されるため、原材料高の傾向はまだまだ続くことが想定されます。
原材料高と人手不足は、コロナで傷ついた中小サービス業の正常化に大きなハードルとなって立ちはだかっているのです。
アフターコロナの原材料高と人手不足は、中小サービス業にとっては、まさに想定外のことであったことは間違いなさそうです。

2 いつまでもリスケジュールでは許されない
かつての中小企業金融円滑化法の流れを受けて、金融機関は行政庁から「債務者からの返済条件の緩和の要請には柔軟に対応すること」とキツく行政指導を受けているため、反社などを除けば、基本的に金融機関が主体的にリスケジュールを否決することは考えにくいというのが一般的です。
しかしながら、いくら、原材料高と人手不足が足枷になっているとはいえ、経営改善計画で謳った収益計画に満たず、十分な返済原資が創出できないとなれば、金融機関としても疑心暗鬼に囚われてしまいます。
リスケジュール当初の段階では、定期的にリスケジュール先が取引金融機関に業況報告(モニタリング)をしていても、実際の業績が経営改善計画と乖離していたり、資金繰りに余力が生まれてこなければ、いつしかモニタリングは尻すぼみになってしまいます。
前回のリスケジュールの更新から1年経過して、改めて取引金融機関担当者が業況を確認しても、資金繰りは厳しく、債務者中小企業経営者の方から、「もう1年、元本返済を止めて欲しい」と言われてしまうと、取引金融機関担当者の心中は穏やかではなくなり、(ひょっとして、いきなり法的措置なんてことなったら何のためのリスケジュールだったのか)と考えてしまいかねません。
いくらコロナ資金とはいえ、補助金や助成金とは違い、借入金です。
「借りたカネは返さなければならない」のは商道徳上、至極当たり前のお話です。
中小企業、中小サービス業経営者は、外部環境が厳しいことに甘えることなく、5類移行3年を最後の節目と位置付けて、元本返済額を増額し、リファイナンスへの目処をつける必要があるのです。


