【中小企業経営者の心得】銀行借入が多いことが価格競争力を低下させる理由とは?

今日は、中小企業経営者の心得として、銀行借入が多いことが価格競争力を低下させる理由について考えます。

今日の論点は、以下の2点。
1 銀行借入の返済は固定費である
2 返済負担が価格競争力を低下させる

どうぞ、ご一読下さい。


1 銀行借入の返済は固定費である

特殊なビジネスモデルの中小企業を除けば、多くの普通の中小企業は、同業他社との競合にさらされています。
もちろん、それぞれの中小企業が独自の強みを持っていますが、同業他社をぶっち切りで差別化できるような中小企業は残念ながらごく一握りに過ぎません。

こうした在来型のビジネスモデルの中小企業は、価格競争という同業他社との競合に勝ち抜かなければなりません。
製造原価に加えて、販管費を賄うに足りるような価格設定にしなければなりませんが、忘れがちなのが、固定費には販管費の他、金融機関への支払利息と元本返済が加わることです。

他方、無借金経営の中小企業であれば、支払利息と元本返済の負担がないため、価格競争上大きなアドバンテージを得ることになります。
根本的には、借入金を圧縮することで、支払利息は減少し、返済負担も軽くなります。

このように、借入負担が価格競争上、大きな鍵になるのです。

【中小企業経営者の心得】銀行借入が多いことが価格競争力を低下させる理由とは?

2 返済負担が価格競争力を低下させる

このように、借入金が大きく、返済負担が重ければ、同業他社との価格競争にネガティブに作用します。
他方、借入金が多くても、元本返済を条件変更していれば、返済負担が軽減されます。
収益力を改善し、元本返済額を増額し、最終のゴールとしてリファイナンスを目指していくことが、経営改善の進め方ですが、返済額を増額するためには、よほどの収益改善が必要です。
突き詰めて言ってしまえば、ビジネスモデルを相当テコ入れするような荒療治が必要となる可能性があります。

今月に入り、地方銀行各行が短期プライムレートを年率0.15%引き上げました。
時期はなんとも言い難いところですが、第二、第三の金利引き上げが現実味を帯びてきています。
返済負担と共に、支払利息負担は徐々にですが、着実に収益にボディーブローのように効いてきます。

中小企業経営者は、販管費に加えて、支払利息と元本返済が固定費であることを認識して、借入金が重い場合には、将来の収益強化のためにも、早期の借入金圧縮を進めていく必要があるのです。

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