【中小企業の銀行対策】借入金が自社の成長エンジンになり得る理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、借入金が自社の成長エンジンになり得る理由について考えます。
今日の論点は、以下の2点です。
1 借金へのネガティブなイメージを捨てる
2 借入金のルールを遵守する
どうぞ、ご一読下さい。
1 借金へのネガティブなイメージを捨てる
昔からそうなのかもしれませんが、とかく、借金というと、ネガティブなイメージが先行しがちです。
「借金苦で自殺に追い込まれた」とか、「コロナ資金が返せなくて苦境に陥っている」とか、ステレオタイプな報道が散見されます。
確かに、無借金であれば、金融機関に気を遣う必要はありませんし、そもそも借金は返済しなければならないので、借金を返済する自信がないという経営者がもしかしたらいるのかもしれません。
経営者の中には、「なんで、銀行に頭下げてまで借金せなならんのや」と金融機関に対して、いいイメージを持っていない方がいるのかもしれません。
他方、我が国では、大企業でも、中小企業でも、基本的には「メインバンク制」が一般的です。
トヨタ自動車でも、パナソニックでも、創業まもない頃は、金融機関から設備資金も運転資金も調達して、事業規模を大きくして、後に上場して、グローバル企業に発展しましたが、今でも、日本のグローバル企業は上場を果たしたからといっても、メインバンクと良好な関係を維持しています。
有り体に言えば、金融機関からの借入金は、会社にとっては成長エンジンです。
増収局面では資金がタイトになって、増加運転資金が必要となります。
工場を大きくして生産効率を上げるための設備投資には、設備資金が必須です。
このように、借金は事業を安定的に運営し、継続的に発展していくためにどうしても必要なもので、決してネガティブなものではありません。
会社を成長させていくためには、経営者自身が借金に対するネガティブなイメージを払拭することが肝要なのです。

2 借入金のルールを遵守する
このように、借入金を捉えると、いいことづくめで、「じゃ、うちもジャンジャン借金しよう」となってしまうかもしれませんが、金融機関から融資を受けるとなると、守るべきルールはしっかりと遵守しなければなりません。
借入金のルールの第一は、言うまでもありませんが、「借りたものは返さなければなりません」。
借入金は、補助金や助成金とは違うので、返済をしっかりと行わなければなりません。
返済方法は、その資金の性格によって決まりますが、短期の繋ぎ資金であれば、期日一括で返済したり、設備資金や長期運転資金の場合は、5年とか、7年とかの期間で月々利息と共に、元本を返済していきます。
コロナ禍のような非常事態や、想定外の外部要因の影響を受けて返済がままならず、事業継続を最優先とする局面では、やむをえず、リスケジュールに踏み切ることもありませんが、仮に、リスケジュールに踏み切った場合、経営改善計画を策定して、収益を改善する道筋を明確にして、返済を再開して、リファイナンスを目指していくことになります。
また、融資を受ける限り、金融機関には、ディスクローズ(情報開示)が必須です。
年一回の決算書だけではなく、適宜試算表や資金繰り表を提出して、収益状況や返済が可能であるかの点検を受けることになります。
弊所では、お客様の中小企業に対して、このディスクローズを積極的に推進していて、ディスクローズは毎月モニタリングにて行うようにしています。
毎月モニタリングの効果は大きく、取引金融機関と融資先の中小企業の信頼関係醸成に極めて有効です。
このように、融資を受ける限りにおいて、債務者の中小企業は、金融機関に対して、適宜、ディスクローズが求められます。
中小企業経営者は、取引金融機関へのモニタリングを通じて成長エンジンとなる前向き資金をタイムリーに調達していく必要があるのです。