【中小企業の銀行対策】万が一にも、アホな担当者に当たってしまった時の対処法とは?
1 悲しいけれど、アホな担当者は残念ながら存在する
北出のブログは、これまで中小企業の銀行対策シリーズとして、金融機関役職員を性善説を前提に中小企業経営者に知っておいてほしいことを取り上げてきました。
金融機関役職員、銀行員の確率的には99%程度で、融資先の担当者として融資先のことを真剣に考え、仕事に取り組んでくれています。
他方、金融機関役職員、銀行員といえども、彼らは生身の人間です。
皆が皆、100.0%完璧かと言われれば、必ずしもそうとはいえないのが、悲しいかな現実です。
北出がお客様の経営者と共に、金融機関役職員と月次報告をさせていただく中で、「なんなんや、こいつは!!」とムカつく輩と対峙することがごく稀に発生します。
そして、往々にして、そのムカつく輩君は、自分自身に甘いどころか、「俺って出世頭やで」という雰囲気を醸し出していたりします。
それだけではなく、決裁権限なぞ一切ないにも関わらず、断定的に言い切ってしまう傾向があったりします。
いつか、融資先と決定的に揉めてしまうのではないかと北出は、本気で心配になる程です。
ムカつく輩君自らが自身の至らなさを感じてくれていればまだ救いの余地があるのですが、「俺が俺が」とイキってくる場合は、怒りを通り越して、呆れるしかなくなります。
不幸なことに、このようなアホな担当者が当たってしまった時、中小企業経営者はどのように対処すべきでしょうか?
考えてみることにします。
2 組織としての金融機関と喧嘩をしてはいけない
大株主として会社を絶対的権力で支配する中小企業オーナー社長からすると、アホな担当者に対して、ついつい頭に来て、攻撃的になってしまいます。
もちろん、それはそれで心情的にものすごく理解できることですが、だからと言って、組織としての金融機関をコケにするようではとてもフェアとは言えません。
また、上席の役席や次席、部店長に対して、「こんなアホなやつ、とっとと担当変えてくれ!!」と直訴するのも大人気ないことです。
中小企業だからといって、金融機関に対して卑下するような必要性は全くありませんが、だからといって、オーナー社長がキレてはいけません。
このようなケースでは、オーナー経営者としては怒りをグッと堪えて、アホな担当者が仕事をやりやすいように対応するのがベストな選択です。
具体的には、アホな担当者から言われる前に、試算表、資金繰り表(建設業なら受注明細も)を先手先手で提出します。
決算申告が完了して決算書ができたら、決算概要を端的にまとめて、一刻も早く決算書をアホな担当者に渡します。
アホな担当者には役席、次席が日頃から目を光らせているはずですし、いかにアホな担当者でも役席には報告をするはずです。
もしもアホな担当者からの報告がなければ役席が自らアホな担当者に「おい、A社の件、どうなってんのや?!」とドヤしつけてくれます。
アホな担当者を通じて、出すべきものを出していれば、組織としての金融機関とはしっかりとコミュニケーションを図ることができます。
楽観的ですが、アホな担当者も、仕事がスムースに捗ることによって、中小企業経営者に心を開いてくれるかもしれません。
中小企業経営者としては、自社として金融機関に対して「やるべきことをちゃんとやる」ことで、アホな担当者封じを実現することができます。
くどいですが、中小企業経営者は、アホな担当者に当たったからといって、金融機関を敵に回すことは御法度なのです。