【中小企業の銀行対策】今、成長のための攻めの設備投資が必要な理由とは?
今日は、中小企業の銀行対策として、今、成長のための攻めの設備投資が必要な理由について考えてみます。
今日の論点は、下記の2点。
1 コロナ禍の縮小均衡は卒業へ
2 もう一段上の成長のために必要な攻めの設備投資
どうぞご一読下さい。
1 コロナ禍の縮小均衡は卒業へ
巷では、「コロナ第9波到来」などという報道もある中で、もはや、世の中はコロナ前の経済に回帰したといっても過言ではありません。
企業業績は、製造業も、非製造業も持ち直し、半導体不足も徐々に解消、インバウンドで大阪の街は活況を呈し、路線価も上昇トレンドに転じてました。
特に、関西は、再来年の関西万博を見据えて、大型設備投資が目白押しで街の風景をも変えつつあります。
このような中、中小企業でも、コロナ禍の縮小均衡の窮屈な経営姿勢からは卒業です。
他方、新しい行動様式が浸透し、コロナ前とは企業活動も一般の消費者も行動を変えています。
このような新しい行動様式に中小企業も対応するタイミングが到来しています。
新しい行動様式に対応するための攻めの設備投資に踏み切るタイミングでもあります。
新しい行動様式に対応し、アフターコロナの経済の回復に乗り遅れないためのキーワードについて考えてみます。
アフターコロナのキーワードは下記の3つです。
1 客単価引き上げ施策
2 従業員の働く満足度引き上げ施策
3 省力化への対応施策
これらについて、弊所のお客様の会社における具体的な事例を参考にして、次のチャプターで掘り下げていきます。
2 もう一段上の成長のために必要な攻めの設備投資
まずは一つ目。
1 客単価引き上げ施策
例えば、飲食店であれば、来店客の感染対策へのニーズはまだまだ高いので、例えば、個室化への対応が待ったなしです。
お客様から予約の電話を受ける際にも、「個室はありますか?」という質問を受けることが多いようです。
客席を個室化することで、お客様のリピート率を引き上げるだけではなく、「個室なんやから少々高くてもしょうがない」という効果が期待されるので、客単価の引き上げに直結します。
2 従業員の働く満足度引き上げ施策
一見すると、収益アップに直結するわけではないようにみえますが、特に製造業や建設業などでは、人手不足が深刻です。
下世話に思えるかもしれませんが、例えば、社員の休憩スペースの改修やトイレのリニューアルといった福利厚生的な設備投資も避けて通れません。
せっかくの既存の従業員の満足度を上げて、しっかりと今の会社に定着してもらうためにも、従業員の働く満足度を引き上げるような設備投資を先送りすることはできません。
3 省力化への対応施策
これは今に限ったことではありませんが、特に製造業で深刻な人手不足に対応するための省力化設備投資です。
人の手に依存していた工程をなるべく自動化することによって、単純労働の省力化の推進が急務です。
人手不足はアフターコロナの現在、深刻さを増しています。
人手不足倒産という事態も起こりかねない状況です。
省力化を推進しつつも、従業員を人的資源としてしっかりと戦力化しつつ、働く人へのケアを怠ってはなりません。
このように、アフターコロナで世の中が動き出し、経済が活性化することは喜ばしいことですが、人手不足と原材料高は、コロナ前には想定できなかった外的脅威です。
アフターコロナで、金融機関はコロナ資金と伴走型資金でどちらかというと後ろ向き資金需要への対応を余儀なくされてきましたが、このような攻めの設備資金についてポジティブな取組スタンスで対応してくれるはずです。
中小企業経営者は、コストカットと設備投資の効果をしっかりと見極めて、攻めの投資によって会社のもう一段上の成長に繋げていく必要があるのです。