【中小企業の銀行対策】ポストコロナで出口を明確にする必要性とは?
今日は、コロナの影響が残る中小企業がポストコロナで出口を明確にする必要性について考えます。
今日の論点は、以下の2点。
1 「コロナで大変」はもう通用しない
2 未来を見据えた出口戦略を明確にする
どうぞご一読下さい。
1 「コロナで大変」はもう通用しない
今月8日、新型コロナウイルスが感染症の分類で2類から5類となり、季節性インフルエンザと同様の位置付けとなりました。
街中でも、チラチラとマスク無しで出歩く人が目につくようになり、ようやくコロナ前に戻りつつあることを実感させられます。
とにかく、ホッとする思いです。
他方、コロナで深傷を負った飲食業やサービス業は、未だコロナ資金の借入金が重く、無利子期間も順次満了し、元本返済据置期間も終わってきて、経営者の力量が問われることになります。
また、現在、少なからぬ飲食業やサービス業が元本返済を止めるのに際して、都道府県の中小企業活性化協議会が関与している収益力改善計画が1社1回のみの利用であるため、公的な支援スキームも徐々に縮小しています。
既に世の中は、ポストコロナとなり、いかに飲食業やサービス業だからといっても、「コロナで大変なんです」は通らなくなってきました。
もちろん、収益力改善計画が終わったからといって、いきなり、元通りの返済になるというわけではありませんが、経営者は、収益改善に向けてギアを1段も2段も上げていかなければならなくなりました。
カンフル剤を打ちまくったからには、その後の反動が心配です。
2 未来を見据えた出口戦略を明確にする
念のため確認ですが、コロナ資金は、借入金です。
「くれてやる」と補助金や助成金とは訳が違います。
「借りた金は返す」。
小学生でもお分かるお話です。
コロナ資金でブクブクに膨らんだ借入金を適正な水準にまで返済をして、謂わば「普通の会社」に戻して、債務者区分を正常先に回帰させることによって、新規出店など攻めの設備投資ができる会社にしなければなりません。
そのためには、今までの延長線ではなく、岸田総理ではないけれど、異次元の成長戦略が必要です。
残念ながら新型コロナウイルス感染症によって、人々の生活様式は大きく変わりました。
コロナ前の成功体験は当てになりません。
高単価でもお客様にお選び頂く、お客様にご満足頂いて、まだリピートして頂けるような抜本的なビジネスモデルの転換が必要不可欠です。
そして、次世代にしっかりと引き継げるような会社を今から目指して、行動を起こさなければなりません。
変化を恐れず、効果が出なければ新たな施策を繰り出す。
たくさんじゃんけんをすれば、勝ち星が増えます。
さあ、ぐずぐずしている場合ではありません。
コロナで傷ついた中小サービス業経営者は、未来を見据えて、次世代にしっかりと引き継げるような会社に再建する必要があるのです。