【中小企業の銀行対策】経営改善計画書を金融機関に提出することの意味合いとは?

今日は、中小企業の銀行対策として、経営改善計画書を金融機関に提出する意味合いについて考えてみることにします。

今日の論点は、以下の2点。

1 経営改善計画は作って終わりではない
2 経営改善計画書は重たい

どうぞ、ご一読ください。

1 経営改善計画は作って終わりではない

2024年がスタートし、今年が、特にコロナの影響を受けた中小企業にとって、正念場になることを年初からの本ブログで書かせて頂いています。
新型コロナウイルス感染症感染拡大期の初期段階では、特に、中小企業再生支援協議会(現、中小企業活性化協議会、2023年4月より名称と組織変更)を通じてコロナ特例リスケジュール(その後、収益力改善計画に移行)によって、金融機関への元本返済猶予(リスケジュール)を要請していました。

当時は、とにもかくにも事業継続を最優先させたことから、当時のコロナ特例リスケの計画書を今、改めて見返してみると、極めて簡易的なもので、向こう1年間返済を止めることで事業が継続できる(資金が回る)ことが主眼とされていました。
今、見返してみると、よく、こんな簡易的なもので、金融機関(債権者、関係各機関)が納得してくれたものだと思えてしまいます。

当時の混乱した時勢を反映していたとも言えます。

他方、2024年に入ってからは、コロナで痛手を受け、過剰債務となっている中小企業にとっては、いよいよ経営改善計画の策定が求められるようなることは必至です。
ついつい、中小企業経営者の中には、経営改善計画ができて、金融機関(第一義的には活性化協議会)に提出して金融機関等関係各機関から「可」として頂いた時点で、ホッとしてしまいがちです。

経営改善計画書は、「作って終わり」ではなく、「可」として頂いた時点で、経営改善に向けたスタートの号砲が打たれます。
経営改善計画の中で謳われているアクションプランを実際に実行に移して、結果を検証していくことが金融機関等関係各機関から求められます。

経営改善計画の策定は、経営改善への最初の第一歩でしかないのです。

2 経営改善計画書は重たい

経営改善計画が、債権者、金融機関等関係機関から「可」として頂いた直後から、経営改善が本格的にスタートします。
経営改善計画に基づいて、アクションプランで謳った各種経営改善施策を実行に移して、効果測定を定期的に行うモニタリングがついて回ります。
モニタリングについては、弊所の場合、原則、経営者と共に、毎月各債権者(金融機関)を同行して訪問します。
モニタリング時には、直近の試算表、資金繰り表、(建設業等であれば受注明細)を持参して、足元の業況と向こう3ヶ月先程度までの業績見通しを報告します。

幸いにも、弊所のお客様の中小企業経営者は、「銀行なんて嫌いやから」とか「なんで、銀行に毎月報告に行かなあかんのや」などと駄々と捏ねるような方はいらっしゃらず、至極真面目で、債権者と誠実に向き合おうとする方々ばかりです。

また、アクションプランに記載していないような突発的な事象があれば、債権者にいち早くご報告し、承諾を頂くようにしています。
例えば、設備を老朽化によってリプレイスするためリース物件を取得したり、設備投資をほとんど要しない新規出店をするようなケースがその例です。

経営改善計画を関係各機関に提出した後に、「いやいや、そういうつもりで記載したわけではないんです」とか、「専門家が勝手に作ったもので社長の私は関知していない」では通りません。

それだけ、経営改善計画は重たいもので、計画策定には十分な吟味が必要です。

もちろん、経営改善計画書のアクションプランを実行していく中で、思ったような効果が生み出せないケースも当然起こり得ますが、もっとも大切なことは「実際に取り組んだ」という事実で、計画提出後数ヶ月も経ってから、「いや、忙しくって、そこのところまで手が回ってないねん」では債権者から納得を得ることはできません。

あんまりおっかないことばかり申し上げてもいけないのですが、経営者からすれば、経営改善計画は「会社のベンチマーク」です。
いざ取り組んでみて、うまく効果が出なければ、別の施策を立案して、実行に移していくまでです。

下手な言い方になりますが、PDCAをしっかり回していくことに尽きるのです。
弊所は、常日頃から、お客様の中小企業経営者と伴奏する形でのコンサルスタイルに徹しています。

中小企業経営者の皆さん、重たいものですが、立ちはだかる経営課題を一つ一つ片付けていくためにも、自社のベンチマークとして、経営改善計画を策定して、次世代に残せる強靭な財務体質の会社に生まれることを目指してみようではありませんか。

【中小企業の銀行対策】中小企業の経営改善が緩やかな二次曲線の連続である理由とは?も併せてご一読下さい。

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資金繰りや銀行取引に不安を感じている経営者の皆様へもご一読下さい。

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