【中小企業の銀行対策】リスケジュールは経営改善への第一歩である理由とは?

1 リスケジュールでぬか喜びしてはいけない

今日は、中小企業にとって金融機関への返済をリスケジュールすることについて考えてみます。
中小企業経営者にとって、会社の資金繰りが窮屈になることは、最大のストレスです。
今月のお給料は? 月末のお客様からの入金は予定通り頂けるやろうか? 次の手形の決済は大丈夫やろうか?
支払に追われる経営者は、余裕がなくなります。
北出はこのような経営者と多く接してきましたが、支払に追われるようになると、経営者は途端に落ち着きを失います。
突然立ち上がって熊のように歩き回る方、夜遅くに思いついたように電話をかけてくる方などなど、「あれれ、この方、どうしてしもたんやろ?」と思うことが多々あります。
黒字倒産なる言葉がある通り、いくら試算表上で利益が出ていてもキャッシュがなければ支払遅延が発生します。
業界内で「あの会社、もう長いことな」という信用不安も出てきます。
給与の遅配なぞ、起ころうものなら、会社の中の秩序は崩壊してしまって、経営改善どころではなくなります。
そのような中で、金融機関に元本返済のリスケジュールをお願いして、メイン行以下、各金融機関が協調してリスケジュールが実行されるとなると、経営者は俄然元気を取り戻します。
こういってはなんですが、リスケジュールについて金融機関が応じてくれることになったとある中小企業経営者は、喜びのあまり、その夜、街に繰り出して大酒を楽しんだ方がいるほどです。
他方、中小企業金融円滑化法以来、リスケジュールが珍しくなくなった今だからこそ、リスケジュールはゴールでは決してなく、経営改善へのスタートラインに立った状態です。
リスケジュールで経営者はぬか喜びをしてはいけないのです。

2 借りたカネは返さねばならない

リスケジュールが金融機関によって承認頂いたとしても、借りたカネは返さねばなりません。
借入金は、補助金や助成金ではないからです。
リスケジュールの本来の趣旨は、キャッシュアウトが続き出血が止まらない状況を一旦リセットして、リスケジュールをした上で、収益改善を進めて、然るべき返済再開に備えていくことです。
中小企業金融円滑化法の当初の段階では、経営改善計画等の策定を必ずしも求められませんでしたが、今は、そういうわけにはいきません。
いつまでに何をやって収益改善効果をいくら産むかというアクションプランの策定は必須です。
リスケジュールで経営者が緩んでしまってはいけないのですが、多くの場合、中小企業経営者には上司がいないので、ついつい甘えてしまうような経営者がいないとも限りません。
アクションプランを着実に実行して、効果が出なければ、再度収益改善と資金繰り改善の具体策を検討、実行に移していくようなPDCAを回さなければなりません。
一旦、リスケジュールを実行してもらって、一定期間を経た後、元本返済を再開、収益改善進展によって元本返済額を増額して、リファイナンスを実現するためには、経営者自身が経営改善をやり切るという不退転の決意が必要です。
このように、中小企業の経営改善への道筋は決して平坦なものではありませんが、未来に残せる中小企業を創造するため、中小企業経営者は、全身全霊をかけて、経営改善に取り組む必要があるのです。

【中小企業のコロナ対策】コロナ倒産増加の原因とは?も併せてご一読下さい。

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